読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

[生き方][学習]僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう 文春新書

 京都産業大学の創立50周年を記念して行われた「マイ・チャレンジ」という永田和宏京大名誉教授が企画した講演と対談の記録集で、登壇されたのが今を時めく著名人ばかりで、その内容も濃い。幼少期の家庭的事情や経験から、若いころの失敗など、今につながる背景も垣間見ることができ、興味深い。


発刊した文藝春秋のサイトに4人の代表的一言あり→ http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166611188
←企画した永田和宏氏は「あんな偉い人でも、なんだ自分と同じじゃないかということを感じ取ってほしい」の部分で、学生向けではあるが、会場の雰囲気も伝わり、それこそTEDのように動画で公開すればいいのにとさえ思う。


 今後に生かしたいポイントを、自分なりに引用を以下に。
第一章・山中伸弥:今でも月一回、渡米する理由は、はるかにいろんな情報が入ってくるからp47
←ネットが発達したとは言っても、直接会って話すことの重要性は変わらないということを感じる


第二章・羽生善治:私たちが興味を持っているのは、生物とコンピュータは全く異質なのか、学習という観点からすれば同じようなものなのか?p99


第三章・是枝裕和:自分の予想を超えるもの、予想と違うものが出てこないと満足しなくなってしまったp112+デビュー作で「やらせ」をして、おもしろいことを感じ取る反射神経や動体視力が監督にも必要p122+「誰かひとりに向けてつくれ」とプロデューサーのひとことが今に役立ちなるべく守るp133+見えていると思っていたものが見えていなくて、レンズを通してはじめてそれを意識できるようになる。それがわかって仕事が面白くなった。こども映画塾では、通学路をカメラで撮影してもらう「★カメラは世界を発見する道具です★」が体験できるp138


第四章・山極壽一:ネットはフラット、対等が利点だが「何かやろうぜ」で過度な信頼・期待はダメ。面と向かってつきあう関係は裏切れない。その違いを自覚すべき+賢く使い分けるべき時代p195+自分だからこそできることを探してみてほしい。自分の知識をまとめることにつながるし、他人が考えたのではないことを自分で考えることにもつながる。ぜひ心がけてもらいたいp201


 最近、インスタに映像がはえるかどうかが、商売や観光地など、さまざま影響が出てきているようだ。本著でも映像やネットのことに触れられている面があるが、インスタについては、「深読み」で先週16日(土)に特集をしていたが、「カメラは世界を発見する」、という是枝監督の視点、教え方は、なるほどと思った。

 深読みのインスタ特集でツイッター発信内容↓
https://twitter.com/nhk_fukayomi/status/908832995238330368
「9:00ころからは「深読み」のコーナー。きょうのテーマは「“SNS映え”が世界を変える!?」。画像の投稿がメインのSNSInstagram(インスタグラム)の流行で、いま、お店や街に“SNS映え”するカラフルな商品やスポットがあふれています。 #nhk_fukayomi 」
+「SNSの達人、ブロガー・作家の、はあちゅうさんも登場!“SNS映え”を「楽しんでいる」という人も、「いまいち理解できない」という人も…」
 
 この番組を見ていて、はあちゅうさんの発言はなかなか説得力があり、興味を持った。読む機会があれば読んでみたい。


{2017/9/21-22読了、記入は24日曜}