読書録

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新しい道徳 「いいことをすると気持ちがいい」のはなぜか

新しい道徳

新しい道徳

 冒頭のひとこと、いいたいことはひとつ「道徳がどうのこうのという人間は、信用しちゃいけない」(p8)の具体的な話が、楽しくわかりやすくたくさん出てきて、なるほどと納得させられる。ほんの少し時間が過ぎただけであっさり変わる(p12)、ひとつの価値観で固まった社会はもろい(p14)、道徳は支配者がうまいこと社会を支配していくために考え出されたもの(p104)、正義なんてものは、戦争に負けたくらいのことで簡単にひっくり返る(p111)など、わかりやすい。

 「少なくとも、いつの時代も、どんな人間にとっても通用する、絶対的な道徳はないっていうことは間違いない。それだけは頭に入れておいた方がいい」(p116)という説明の仕方も、絶妙だと感じる。

 その著者が弟子に最低限のことしか言わないが、それは、「あいさつと礼儀」とのこと(p149)


発刊した幻冬舎のサイト→ http://www.gentosha.co.jp/book/b9154.html
            http://www.gentosha.jp/articles/-/4413

ダ・ヴィンチより→ https://ddnavi.com/news/276762/a/


 生き方についても、いくつか引用してメモ
◇夢なんてかなえなくても、この世に生まれて、生きて、死んでいくだけで、人生は大成功だ。俺は心の底からそう思っている。p58
◇人生の目的を探すんじゃなくて、自分が一生夢中になれるものを見つけるのだ(p141)
◇「メメント・モリ」という警句、ラテン語で「死を忘れるな」という意味で、自分の死のこと(p168)

 メメント・モリについては、8/27にドラマ最終回だった「定年女子」で、草笛光子さんが生前葬の場で話していて印象的なシーンでした。


{2017/8/24読了、記入は30}