読書録

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朝からスキャンダル

朝からスキャンダル

朝からスキャンダル

 週刊現代の連載をまとめた本としては11冊目という本著では、2016年初頭にベッキーさんの不倫が話題となったこともあってか、タイトルどおり、不倫をめぐるスキャンダルなどがテーマに取り上げられている。

 著者の本は、これまで以下、2冊を読書録に記録しているが、世相を切り取っていてなかなか面白い。
2015-08-06 『オリーブの罠』 http://d.hatena.ne.jp/MrBooPapa/mobile?date=20150806
⇒「媚びずに、自分らしく」というメッセージ
2015-07-25 『ユーミンの罪』 http://d.hatena.ne.jp/MrBooPapa/mobile?date=20150725
⇒「ずっとこのまま、走り続けていられるに違いない」と私達に思わせたこと


発刊した講談社のサイト⇒ http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062202008


 備忘録として、いくつか引用を以下に。
◇蛸姦のみならず、カッパなど…(中略)…展開されている、春画。日本人の性的な好奇心は、昔から旺盛でありつつ、「普通のセックスにはすぐ興奮しなくなる」という性質も昔からあったのではないかという気がしてきます。p63
◇主に中高年男性が読む「週刊現代」と主に中高年女性が読む「婦人公論」、いずれもセックス特集が人気で、両者の願望というか欲望は一致していることが理解できるp68
◇「週刊現代」における「高齢者にセックスを勧める企画」で不足しているのは、「相手をどうするのか」という視点p118
◇同じ相手とずっと過ごしていれば、飽きるわよ。不倫っていうのは、お口直しのような存在p178
◇明らかに不倫から「華」が消えました。p203
←出版の関係者によると、この特集をすると、売り上げが伸びることから、中高年向けの元気になる企画が増えてきたという。また、好きだという情熱が続くのは、3年位というのは、TEDで女性のプレゼンテーターが話していたのを、また思い出す。


 また、メディアやSNS関連で、
◇テレビ欄の端っこで中年感を押し出し続けるフジテレビは、…「盛者必衰、しかし捲土重来」と、オールドメディアに対して密かにエールを送りたくなる、中年の私なのですp20
◇特に日本人は、均質慣れした均質好き。そんな中で「バリバラ」は貴重な番組なのであり、「NHKdなくてはできない番組だわ」と思うのです。そして同じNHKに籾井会長が出てきて、「歳末たすけあい」の募金を呼びかけたりしているのは、ブラックユーモアなのかそれともNHKの振れ幅の広さを示すのか…と思ったのですが、いずれにしても「世の中、色々な人がいる」ということのアピールは、しっかりできているように思います。p108-9
◇(昔のワルが善人には心温まるがスキャンダラスではなく、本当に好きなのは)「立派なことを言う善人が本当はワルだった」という転落ストーリーp150
◇仲間内で閲覧するSNSの場合は、政治色が強すぎると妙に目立つし特定の国を忌み嫌ったり攻撃するような発言には、「む?」と思うものp196…賛意を示す人も意外にいて、トランプ現象は対岸の火事ではない…魅了されないようにしなくてはと肝に銘じるp199


 本著ではまた、著者が広告会社に勤めていた時代に、イベントを行う部署にいながら苦手だったこと(p26)について触れつつ、相手の顔や目を見ることによって伝わるものの大きさを感じた(p29)経験などを吐露しているほか、「ブラキャミ出勤は是か非か?」という論考など、全く知らない世界で楽しい。
 さらに、いま焦点となっている森友学園関連で、アッキーさんことと安倍首相夫人が、同じ53歳の布袋さんとのスキャンダルが報じられたことを紹介。1962(昭和37)年生まれは、女子大ブームとバブルの恩恵を受けて華やかな世界をたっぷり見てきた世代だとして、アバンチュールを楽しむ既婚者はたくさんおり、「地味なファーストレディ像を壊してほしい」とエールを送っているが、そういう背景もあるのだろうか・・・


{2017/3/17-23読了、記入は26}