- 作者: 横尾忠則
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2016/10/07
- メディア: 新書
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発刊時に80歳になる美術家の著者が語る人生論だが、自由に思うがままに、というのは、成功したから言えるのではないかとも感じてしまう。ラストの「理屈をこねないで、無頓着で暮らすのが一番です。質問を続けない、答えを求めないp203」というのは、ビジネスでマッキンゼーがよく使う「5つの質問」などと対極にあり、著者のような生き方は羨ましいのだけれど、なかなかそこに達するには、まだまだ人生経験が足りないのかもしれない。
章ごとにピックアップされている著者の言葉のうち、気に入って覚えておきたいのは、次の文章p37
「理屈で答えを探すのはもうやめたほうがいい。道端にある一輪の花だって、ただ咲いている、それだけでいいんじゃないか」
また、「結局、いかに自由でいられるか、いかに生きていくかです。ごちゃごちゃ考えずに、キャンパスに向かう、これが一番いい(p79)」という文言も、生き方としては一貫している。
発刊したポプラ社のサイト→ https://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=82011080
メモで、著者は兵庫県西脇の生まれで、「故郷は僕の栄養源(p142)」とのこと。転校・転勤を続け、本籍地には住んだこともない自分の故郷は、いったいどこになるのだろう、と改めて思う。
{2017/01/04読了、記入は01/09}