読書録

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ルポニッポン絶望工場 講談社+α新書

ルポ ニッポン絶望工場 (講談社+α新書)

ルポ ニッポン絶望工場 (講談社+α新書)

 実習生や留学生として外国人たちを巧みに日本に誘い込み、都合よく利用しているが、その実態はきわめて厳しく、訪れた外国人たちは日本に反感を募らせ復讐するのではないか、と警鐘を鳴らしている。

 とりわけ最近では、ベトナムからの留学生が増えていて、2010年には5000人だったのが、2015年には5万人に増え、在日外国人に占めるベトナム人の割合は7%なのに、犯罪検挙率は4分の1近くになった(p20)という。背景には、留学費用200万円をねん出するため、実態は勉学というより出稼ぎのような形になり、背景には政府が2020年に達成をめざす「留学生30万人計画」があると指摘する。

 また日本人の嫌がる職場で人が足りないなら、まず認めたうえで、外国人労働者の受け入れについて、「実習」などでごまかさず、本音で議論することを提案している。

 

発行した講談社のサイトに目次あり→ http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062729567


 おりしも、これまで最長で3年だった技能実習生の制度が、2年間延長され最長5年になるということをめぐるニュースリポートが放送されていたが、登場していた建築現場と会社は比較的良好な労働環境のように見えたが、何がよりよいのか、きちんと考えていかなければ、著者が指摘しているように、日本でどのような役割分担を求め、迎え入れていくのか、長期的な方針と戦略が求められていると思う。


{}2016/12/4-7読了、記入は17}