読書録

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ぼくは君たちを憎まないことにした

ぼくは君たちを憎まないことにした

ぼくは君たちを憎まないことにした

 去年(2015年)11月13日の130名以上の死者が出たパリ同時多発テロ事件で、バタクラン劇場にいた妻を失った著書が、フェイスブックに綴ったテロリストあての表題の手紙が話題となり、この本につながったという。
 17か月の息子メルヴィルと過ごす日常の中で、最愛の人を奪ったテロリストに対して、憎しみも与えないという宣言は、テロで憎しみが増幅されていくいまの時代になって、一石を投じたということだろうか。
 フェイスブックのメッセージは、3日間で20万回以上も共有されたと紹介されているが、SNS時代の情報の伝わり方についても、考えさせられた。


出版したポプラ社のサイトに目次あり⇒ https://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=80080690


 残しておきたい言葉を以下に引用
p65:だから、ぼくは君たちに憎しみを贈ることはしない。君たちはそれが目的かもしれないが、憎悪に怒りで応じることは、君たちと同じ無知に陥ることになるから。君たちはぼくが恐怖を抱き、他人を疑いの目で見、安全のために自由を犠牲にすることを望んでいる。でも、君たちの負けだ。ぼくたちは今までどおりの暮らしを続ける。

p66:この幼い子供が、幸福に、自由に暮らすことで、君たちは恥じ入るだろう。君たちはあの子の憎しみも手に入れることはできないのだから。


{16/09/13読了、記入は15}