読書録

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不祥事

不祥事 (ジェイノベル・コレクション)

不祥事 (ジェイノベル・コレクション)

この痛快さがたまらない。半沢直樹を女性にしたかのようなストーリーで、杏さん主演でドラマ化されていたとは知らなかった。

銀行員でヒロインの花咲舞さんの活躍は胸がすく。銀行内の派閥抗争、融資先いじめ、金融庁の検査と隠した資料など、あまり書いてしまうとネタバレになってしまうので遠慮しつつ、半沢直樹と同じようなケースがいくつか出てくる。ただ、既視感というよりも、正義は勝つという著者の物語展開に楽しませてもらった。


出版した実業之日本社のサイト⇒ http://www.j-n.co.jp/books/?goods_code=978-4-408-53643-9


この10年後に書かれたノベルズ版あとがきによると、著者はネットの評判について「無料で、有意義なマーケティング機会p241」として積極的に接していることを明らかにしている。ネットで書かれる現実的ではないという批判に対しては、「エンターテイメントなんだから、当たり前だろp242」と憤っているのは、なるほどと納得する。著者が言う「こういう小説があってもいいじゃないか。そう思うことが読書の幅を広げ、エンターテイメントの可能性を広げるものと信じているp244」というのは、その通りだと思います。

まだ読んでいない作品もあるが、著者の本はすべて読んでみたいし、「空想の世界に羽を広げる自由を求めp244」て、これからも、ますます楽しい物語を期待したい。

{2/21-23読了、記入は24}