読書録

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銀翼のイカロス

銀翼のイカロス

銀翼のイカロス

半沢直樹のシリーズ、文句なく面白い。一気に読み進めて、止まらなくなってしまったのも久しぶりではある。政権交代と航空会社再生の時代背景を踏まえながら、政治家に対する著者の厳しい視点も向けられている。先にドラマを見てからこのシリーズに接したからだろうか、主人公や金融庁の担当検査官の会話を読むとき、テレビに出演していた俳優の姿が頭に浮かんで話し出すのは、自分だけなのだろうか・・隠蔽書類をめぐるやりとりも、既視感というか、ドラマの一場面を思い出し、土壇場の逆転劇に胸がスーッとさせてもらった。


出版したダイヤモンド社のサイト→ http://www.diamond.co.jp/book/9784478028919.html


印象に残った決め台詞や場面をいくつか引用
◇p181:「だが、与信所管部の仕事は、あくまで合理的で正しい結論を導き出すことだ。我々がもし、意図して誤った結論を役員会に挙げたとしたら、それは我々自身の存在を否定することになる。世渡りのために結論を歪めるわけにはいかん」
サッチャーこと谷川からの民営化案通過を伝えるメールp219
◇p300:銀行において、情報の優劣が物事の勝敗を決する場面は少なくない。
◇p303:「たとえ相手が政治家だろうと、関係ない。この際、きっちり片を付けてやる。−やられたら、倍返しだ」
◇p330富岡部長代理(検査部)の言葉「つまり、自然の流れってものがある。因果応報が世の中の理だ。であれば、それに従うのが一番楽なんじゃないですか。欲を捨てれば、真実が見えてくる。たとえばオレみたいにね。悪いものは悪い、いいものはいい。要はそれだけのことなんです」

{3/26-27読了、記入は4/4}