- 作者: 真山仁
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/08/25
- メディア: 文庫
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「ハゲタカ」で知られる著者の小説を初めて読んだが、テーマ、ストーリー、とても面白かった。2006年に出版され、その後2008年に文庫化されたようだが、原発をめぐる問題と代替エネルギーの可能性、そして“ハゲタカ”ファンドなど、東日本大震災と原発事故以前に書かれている内容なのだが、原発やエネルギーに鋭く切り込んでいる。
出版したKADOKAWA→ http://www.kadokawa.co.jp/product/200906000149/
文庫本の解説は池上彰氏で、引用している部分がまさにポイントか(p423)
◇「我々は禁断の神の手を入れてしまったために、後戻りができなくなっているんだよ」
「これからは神の火を支配しようなんて不遜なことは止めて、大地の恵みを正しく使うために努力したい」
◇解説の最後の部分が、池上氏らしい
p425:日本の地下には、マグマが存在します。そして、クリーンなエネルギーを追い求める男たちの心の中にも、情熱を掻き立てるマグマがあるのです。
◇研究にたずさわった御室に妻・千歳がかける言葉に、夫婦のあり方というか、心をうたれる。
p392「一緒にいて楽しいのと、ずっと一緒に生きたいと思う相手は違うんですよ」
「あなたは、ずっと自分らしく生きてきたじゃないですか。そういう耕治郎さんが、私は昔から好きでした」
{01/10-14読了、記入は14}