読書録

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異端力

異端力――規格外の人物が時代をひらく(祥伝社新書283)

異端力――規格外の人物が時代をひらく(祥伝社新書283)

著者のことは、この本で初めて知ったが、異端こそ世の中を切り拓いてきたという論旨や、他者を排斥しない緩やかな宗教観など、共感することが多かった。コンプライアンスの遵守が求められ、リスクを低減しようという社会の中で、“異端”は、ともすれば厳しい立場に置かれるが、ヒットラーをこの世に再び生み出さないためにも、ほどよい異端は必要で、活力の源になるのだろう。


(目次ー引用)
第一章 歴史のページは「異端」がめくる―宗教・政治・科学を変えた「型破り」の効用;
p12:型を破るには型を知りつくせ
p17:創造的な人が高学歴でないのはなぜか◇日本を元気にしようと思うなら、この国を常識人で埋め尽くしてしまってはいけない
p20:世界の英雄となった異端児スティーブ・ジョブズ◇ビギナーであることの軽さ
⇒素晴らしい仕事をするためには、自分のやることを好きにならなくてはいけない。p25好きなことを仕事にする
p31:近代科学を築いたヨーロッパの異端たち:ガリレオ・ガリレイコペルニクス
p33:糸を紡いで大英帝国を追い出したガンディー
p37:大うつけと呼ばれた織田信長がなぜ天下統一できたのか◇決して品行方正の秀才型ではなかった
p46:辺境にいたからこそ世界的ビジョンをもった坂本龍馬◇常識人よりも、はるか時代の先を見ているので、同時代の人間には受け入れにくい面がある
p50:「歴史の意志力」が異端を生み出す◇絶妙のタイミングで、大胆にページをめくる異端が登場している


第二章 日本仏教を発展させた異端の力;
p58:危険人物だった聖徳太子
p62:異端からメイン・ストリームになった行基
p66:ドロップアウトだった大天才・空海
p70:真の「山師」だった空海
p75:日本仏教の母となった最澄◇「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」
p80;縄文人の踊りを再現した空也上人
p86:法然の深い苦悩から生まれた革命的思想◇国家の宗教から民衆の宗教へ
p91:煩悩で悟った非僧非俗の親鸞◆日本文化の本質は、曖昧さにありますp93
p97:人々の本能に訴えることのできた一遍
p101:本気で島に恋文を書いた明恵(みょうえ)
p108:迫害されるほど実力を発揮した日蓮
p113:1建前を嫌った異端度ナンバーワンの一休◇一休が毛嫌いしたのが、建前とか見栄
p125:最高の経営者だった蓮如
p131:日本仏教の再発見◇聖と俗人を融合させ、そこから新しい価値観を生み出す文化的発酵力がある)

第三章 異端は人間社会の宝物;
p136;中世キリスト教の異端審問と魔女狩りポルポト時代
p158:現代の魔女狩りの主犯はメディア


第四章 自分の中の異端力を高めよう;
p181;人生は本音と建前のバランスが大事◇自分を建前の拘束から自由にしていかないと、生の充実感が、どんどん薄れていきます。
p186:プチ異端のすすめ
p189:家庭の中での異端を尊重する
p192:「ジブン・オリジナル」という最高のブランド
SOHO禅という私の「ジブン・オリジナル」◇宗派をはなれめいそうく
p203;異端に必要なのは運の強さ
p210最後は十字架の上で笑って死にたい
p212:「幸せのご褒美」ということ◇今、生きて、食事ができて、友達がいてくれるだけで、幸せです。


{4/17-18読了、記入は19}