読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

一億人に伝えたい働き方

副題にある「無駄と非効率のなかに宝物がある」の言葉を象徴するような、魅力的な企業や働き方が、11の会社を例に紹介されている。このうち、クレヨンの日本理化学工業は、坂本光司氏の『日本でいちばん大切にしたい会社』にも登場していた記憶があるが、当時読んで感動したことに比べると、本著では、ある意味、淡々と会社が紹介されている印象。
このなかで紹介されている言葉「人の役に立つことこそ、幸せ」というのは、いろいろ課題を抱えるたびに、なぜそう思えないのかなあ、と思ってしまう。それこそが「働く」ということの意味だと考えれば、もっと楽な気持ちで取り組めるのに。


特に印象に残った会社や言葉を以下に引用。


p18〜サトーカメラ:喧嘩上手のカメラ店が「ど素人」に教わった商売の極意:「思い出をきれいに残そう」


p55:角上魚類:一番大事なのは、お客さんに「また来よう」と思ってもらえるかどうか。喜んでもらい、支持されるような店づくりをしているか。これに尽きると思います。


p114:ともえ精工:社員にまず教えるのは「人間は一人で生きているんじゃない。世の中に感謝しなさい。両親に感謝しなさい」ということだ。それを理解させることが何よりも大切だという。そのうえで「人間は無限の可能性がある。お前は必ずできるんだ」と言い聞かせ続ける。


p138:ハードロック工業:「みんな発明は難しいと言うけど、決してそんなことはありません。結局は、組み合わせなんですよ。世の中が複雑になればなるほど、組み合わせに使える要素がいっぱいあるんですから」


p166:日本理化学工業:<人間が生きていくうえで最も大切なことは何かー。それは、とてもシンプルなことです。「人の役に立つことこそ、幸せ」この一言に尽きます>
+p161(住職による究極の4つの幸せ)人に愛されること。人に褒められること。人の役にたつこと。そして、人に必要とされること。愛されること以外の3つの幸せは、働くことによって得られます。障害を持つ人たちが働こうとするのは、本当の幸せを求める人間の証なんですよ


p186:最後に付け加えると、私が取材を通して出会った経営者たちは誰もが謙虚に学ぶ姿勢を大切にしていました。日々のあらゆる出来事や人との出会いを学びの機会とし、経営に反映していました。自分の思いを実現するためには、謙虚にならざるを得ない。真面目な態度で他人に接し、教えを請わざるを得ない、とうことにあるとき気がつくのでしょう。言ってみれば、天から贈られた情熱を胸に、真摯にアクセル全開で仕事に取り組む。そんな働き方や生き方を私も見習いたいと思います。


{9/17-19読了、記入は同日}