読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

千葉周作 下

千葉周作〈下〉 (角川文庫)

千葉周作〈下〉 (角川文庫)

下巻については、お昼ごはんを食べた場所がサラダ&ドリンクバイキングつきのお店だったので、涼みながらそのまま読書タイムにしてしまい、2時間余で一気に読んだ。去年の大河ドラマ龍馬伝』で登場していた、周作の弟で小千葉とも呼ばれた定吉と重太郎、さな子と坂本龍馬のからみ(p212〜)があり、懐かしく思い出した。

引き続き小説なので、どこまで史実かどうかは後でチェックするとして、メモしておきたい場所や事柄は以下。
・根津の寓居から上州に武者修行に出て、念流の小泉源十郎から信頼を得る
・高崎で伊香保神社への掲額をめぐって念流と喧嘩に。のちに滝沢馬琴が経緯を小説「伊香保の額論」を出す(p97)
日本橋品川町に玄武館を開く。優しくわかりやすい指導で評判に。剣術打ち込み十徳、八徳など
・文政八年、玄武館を神田お玉ヶ池に移す。妻の綾は「せつ」と改名。
天保元年1830、柳川藩、新陰流の大石進との対決⇒江戸三大道場と呼ばれるは1835頃から
・下総の佐倉藩で剣術五流儀と名家と、庄司弁吉が対決。佐倉藩士に山岡鉄太郎や清河八郎
浅草寺境内に妾おきん、ラストの方の仇討ちがらみはこのあたりで発生。

今でも足あとが残る場所はわかるのだろうか。いつか行ってみたい。
あとがきに、時代小説を娯楽から教養へと高めた作家と評価しているが、確かにそういう面を感じることができた。
p87:剣術を上達するには、おどろき、おそれ、うたがい、まどいの4つを去らねばならぬ。
p156:試合に際し、疑い、惑い、ためらい、おそれが禁物であるとは、周作が日頃から説くところ。
p306:周作の残した俳句「秋風やものいろいろと思わする」諸事明快な実践家であった。

今の時代にも通じるところは、人としての成長を含めてたくさんありそう。

{6/24日曜に了、同日記入}