- 作者: 池上彰
- 出版社/メーカー: 角川SSコミュニケーションズ
- 発売日: 2009/11/01
- メディア: 新書
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サブプライムローンから小泉改革・政権交代まで、わかりやすく解説しており、著者のテレビ番組の視聴率が高くなるのも頷ける。一方、3年前の10月に出版されただけに、政権交代と鳩山政権への期待も読み取れる。八ッ場ダムへの対応など、形が次々と変わっていく中で、なかなか評価が難しい問題を、“個人的”という断りを入れて、たとえば郵政民営化への賛意などを示すところなど、きちっと主張しているところもうまいと思う。
ブッシュからオバマ米大統領の期待もあった時期であることも反映している内容だが、こちらも状況がかわり、単に小さな政府vs大きな政府 の対決構図になるのか、よく見ておく必要があるということだろう。
最後の方で、ケネディ米大統領の有名な言葉「国が何をしてくれるかではなく、国のために何ができるかを問え」を引用して、頼らず自立した個人になること、真の豊かさとは何だろうと考えること、個人個人の本当の生きがいをみつけるチャンスは、今こそある(p180)という基本は、今も変わらない。
{1/11-14読了、記入は同日}