読書録

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『知らないと恥をかく世界の大問題 11 グローバリズムのその先 』 池上 彰 著

 2020年6月に本著が発刊された段階では、米大統領選挙の前。また、「遅くとも2021年の春には特効薬とワクチンが全世界に行き渡っていなければ、オリンピックの開催は無理なはずです(p256)」 とも記されているが、これを書いている2021/05/28の時点で、緊急事態宣言が6/20まで延長されることが決まった。現時点でもワクチンは行き渡っていないなか、「無理なはず」がそういう状況にはなっていない・・・

 発刊したKADOKAWAのサイト↓に、目次一部あり。章立てのみ引用 

●プロローグ 二極化する世界、深刻化する世界の大問題
●第1章 トランプ再選はあるのか? アメリカのいま 
●第2章 イギリスEU離脱。欧州の分断と巻き返し? 
●第3章 アメリカが関心を失い、混乱する中東
●第4章 一触即発。火種だらけの東アジア 
●第5章 グローバル時代の世界の見えない敵  
●第6章 問題山積の日本に、ぐらつく政権?
●エピローグ 2020年の風をどう読むか

  このうち、第6章では、『森友学園問題は「財務省」の忖度/加計学園問題は「文科省」の忖度/検事長の定年延長は安倍政権を守るため?』など、政権が関わった問題に、きちんと切り込んでいる。

 本著で覚えておきたいポイントなど、以下に一部引用。

p66:いまはイデオロギーではなく、国家の安全保障や資源を巡っての対立です。
 
p192:(恨ハンの思想が朝鮮文化にはある一方、新たな動きがある:教育現場でソウル市の高校生が請願書)「反日の原因はウソの歴史養育にある」と主張する「反日種族主義」がベストセラーになりました。
 
p197:(コロナウイルスのコロナはラテン語で王冠)
 
p235:官僚が勝手に忖度した結果が、森友学園問題や加計学園問題なのです。
 
p246:「政治家というものは、一生懸命やることをやらなくてはいけないが、究極的には歴史法廷の被告席に立たされる」。中曽根元首相の残した名言です。
 
p265:今回の新型コロナウイルスの感染拡大の様相を見ても、アメリカでは所得の低い人の死亡率が高いのが特徴です。格差は人を殺すのです。

 

 コロナの意味って、どこかでは見聞きしていたはずなのに、ストンと出てこない。にしても、事案の背景を含め、どう捉えたらよいのか、わかりやすく教えてくれる。
 
 この「知らないと恥をかく」シリーズ、1冊目を実は9年前読んでいたことが、ブログの検索で今分かった・・・↓ 

mrboopapa.hatenablog.com

  この読書録を記入中の夜22時台、BSテレ東の番組に著者が登場、日経新聞と連動した「チーム池上が行く」もスタートして、ますますご活躍の様子。

www.nikkei.com

 
{2021/5/17(月)-23(日)読了、記入は5/28(金)}