読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

 1円家電のカラクリ0円iPhoneの正体

(扉ー引用)
これは資本主義経済の最終局面なのか。デフレによる価格下落は止まらず、無料・格安と銘打つ赤字商売も盛んだ。「1円家電」を売る家電量販店は、家電メーカーから値下げ分の補助金をもらい、「1円航空券」を扱うアメリカの航空会社は、持ち込み手荷物・ドリンク・ヘッドフォンなどあらゆるものを課金対象とする。販売商品は赤字でも、これまで無料だったもの、こちらがお金を支払っていた相手からお金を吸い上げるのだ。倒錯する経済の時代の稼ぎ方・利益創出法を伝授。

『デフレ社会究極のサバイバル学』という副題にある通り、赤字戦略、フリー経済、新しい世界が到来するという大きな変化の中で、p164→『お金を出してでも働きたい仕事が商品となって登場する。また変身、権利、承認・感動がキーワードとなる』p170→『自分だけは価値のあるコンテンツを創り上げていく。逆転経済に巻き込まれないように努める個人にとっては、それが競争優位につながっていく』ことを提言する。

今の経済を、『フリー』なども引用しながら、いろいろ示唆に富む発言も盛り込まれている。
『おわりに』にある、絶命した共同執筆者の言葉『<いま>を愉しむことが大事だよ』というのも、これを書いている前日に、元キャンディーズのスーちゃんこと田中良子さんがガンのため55歳で亡くなったことなどに接すると、なかなか考えさせられる。

p179:私は自分が生み出すことのできるコンテンツや商品を、地道かも知れませんが、一つひとつ「お金を払ってもらえる対象」に育てていきます。将来を考えつつ、かつ同時に今を愉しみながら、時流に抗いつつ。

この種のパターンというか、経済本が、いつのまにか、生き方研究本になってしまった。

{4/12-13読了、記入は23}