- 作者: 帝国データバンク史料館・産業調査部編
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/09/11
- メディア: 新書
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副題にあるとおり、老舗の強みは実はベンチャー精神にあったということなどを、さまざまなデータを分析しながら解き明かしていく。イオンも老舗だったのかなど知らなかったこともあり、参考になったが、アンケートで大事なことを漢字で表すととの問いに、「信」と「誠」が多かったというのは納得。また社風については「和」と「信」で、信用や誠実さが何より大切だということだろう。これは生き方においても同じだと思う。
また、老舗として生き残るための組織文化を論じたところで、リスクを見極める心得が10示されていたが、現状維持ではなく柔軟に変化していくことが大事であるほか、最後の「ネットで悪口が賑わっていないか」というのには、今の時代らしさを感じた。
(目次ー引用)
第1章 戦災、震災、恐慌を生き抜いた老舗の社是、社訓;
p44〜家訓・社是・社訓のカ・キ・ク・ケ・コ=感謝、勤勉、工夫、倹約、貢献
第2章 老舗とは何か;
第3章 老舗は一日にして成らず―12社の肖像;
第4章 老舗の財務を分析する;
第5章 老舗が倒れるとき;
p199:老舗の倒産リスクを見極める十の心得
1後継者が社内外で信頼を得ているか
2経営者から幹部への権限委譲が進んでいるか
3事業承継を早期に周囲に知らせているか
4リーダーシップ、判断力、計数管理力があるか
5柔軟性の高い組織文化が醸成されているか
6問題を先送りにする傾向が強くないか
7現状維持志向に陥っていないか
8従業員が経営陣に冷めていないか
9オーナー一族が従業員の失笑を買っていないか
10会社の悪口がインターネット上で賑わっていないか
第6章 変わる老舗、新しい老舗;
{速読終了後同日記入}