- 作者: ナシーム・ニコラス・タレブ,望月衛
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2009/06/19
- メディア: ハードカバー
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池田信夫氏のハイエクについての著作を読んだ際に、この本のことが出ていたので読んでみる。
p246でベラ=アダマール=ポワンカレ=ハイエク=ポパー予想と呼ぶように、ハイエク、ポパーの思想が登場し、哲学、心理学、統計学など、縦横無尽に議論が展開していく。
通念はまったく通用しない、現代社会は複雑で予測は難しい、といのを理解するとして、ではどうしたらいいのか、、、?
(目次−引用)
第1部 ウンベルト・エーコの反蔵書、あるいは認められたい私たちのやり口
1実証的懐疑主義者への道;
2イェフゲニアの黒い白鳥;
3投機家と売春婦;
4千と一日、あるいはだまされないために;
5追認、ああ追認;
(p110::統計の問題で、大きな病院と小さな病院、生まれた子の60%が男の子だったのはどちらの病院か、というので大きい病院を選ぶという間違いを犯す。大きいサンプルの方が安定)
6講釈の誤り;
(p156:人間の行動の裏にある仕組みは二つ:システム1=経験的思考→情緒的素早い、システム2=演繹的思考→遅い論理的、推論をして間違うのは2を使っているつもりで1を使うとき)
7希望の控えの間で暮らす;
8ジャコモ・カサノヴァの尽きない運―物言わぬ証拠の問題;
p213:ろくに知りもしないのにリスクをとっちゃいけないということである。
9お遊びの誤り、またの名をオタクの不確実性;
p244:将来を見るとき、私たちは「トンネル化」を起こし、いつもと変わらない、黒い白鳥のいない、そんな将来を思い浮かべてしまう。でも実際は将来はいつもと変わらないものなんて何一つない。
第2部 私たちには先が見えない
10予測のスキャンダル;
p279:計画が失敗に終わるのは、この本で「トンネル化」と呼んでいる現象のせいだ。つまり、計画自体にはない不確実性の源を無視してしまうからである。
(6/5記入)