読書録

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『次に来るメディアは何か』 河内孝 著

次に来るメディアは何か (ちくま新書)

次に来るメディアは何か (ちくま新書)

新聞が衰退し放送と通信が融合していく状況を、アメリカの事例を紹介しながら、日本の将来を予測している。
新聞界の変動は今年、テレビ界の再編は2012年だとし、(p215)
1.4大メジャーと2つのユニークな独立グループに集約される
2.4大メジャーとは、NHK、フジG、読売日テレ、朝日テレ朝、
3.独立は、日経、コンテンツ制作番組販売グループ(ジャニーズや吉本興業など)
4.KDDIが朝日G、ドコモがフジ系、ソフトバンクは読売G、
5.日経Gは経済情報に特化
6.産経は時事と合体し、フジGの子会社に

新聞が購読者層の変化で立ち行かなくなっていくのであれば、こうした予測も成り立つのだろう。
以前、同じ著者の『新聞社ー破綻したビジネスモデル』を読んだが、新聞の未来は絶望的とも言えるかもしれない。
ではこうしたグループの再編ですむのだろうか?



(目次ー引用)
プロローグ;
第1章 アメリカ新聞界のカタストロフ(「新聞死亡ウォッチ」;「新聞社に最悪のニュース」 ・・);
p66:デジタル時代にあわせたニュージャーナリズム→ブロガーたちによる権力監視や特ダネ、調査報道はNPO方式か、海外特派員の分野にリストラされた記者?、ケリー米上院議員の疑問に答えることで。


第2章 化石のような日本メディア界(日本新聞界のいま;なぜ売れていない新聞を引き受けるのか ・・);
p122:メディアの世界には通信キャリアー、商社、金融機関、電機メーカーなどが参入して、・・放送・出版・映画・新聞社などが持つノウハウを組み合わせて相乗効果をめざす、産業複合体(メディア・コングロマリット)が生まれるだろう。


第3章 メディア・コングロマリットの光と影(流れなかった緊急放送;FCC(連邦通信委員会)の歴史 ・・);
p139:FCCは、1987年8月に公平原則を破棄・・有料の専門チャンネルには多くの宗教チャンネルや、政治的立場を鮮明にして強烈に敵を罵倒するトーク・ショーも生まれた。
p151:世界の”セブン・シスターズ


第4章 “次に来る”メディア産業図(メディア・ホールディングスの誕生;挫折した竹中改革 ・・);
p200:メディア・コンテンツ市場を14兆円から20兆円に拡大するためには、1.著作権処理とメディア・コンテンツを生み出す業界の体質改善 の二つの問題を解決しなければならない。


エピローグ;