生きてるだけでなぜ悪い?―哲学者と精神科医がすすめる幸せの処方箋
- 作者: 中島義道,香山リカ
- 出版社/メーカー: ビジネス社
- 発売日: 2008/06
- メディア: 単行本
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それにしても、中島氏は徹底している。p104で、恵まれない他の人を助けてあげたいと思わないかと聞かれて、「思いませんね」とにべもなく、p115で、「自分が好きなことを出来るだけの環境と自由を確保することが一番重要で、それ以外のことにお金を使うのは無駄なのです」と、まあ、読んでる方にしてみれば、腹が立つところもあるが、自分を中心に一貫しているところが、すごいといえばすごい。こうして生きられたら、それで満足できるのであれば、それもまたよしということか。ただ、本人が自覚しているように、半分は人生を降りるわけだから、相当な覚悟がいりそうだ。
(目次)
第1章 結婚なんかしなくていい!;家族至上主義を告発し、家族がないっていいねといっても排斥されない健全な世の中がくれが
第2章 就職なんかしなくていい!;p60「嫌なことをして金を儲けるのが大人の技術です」
「(香山)就職で夢をかなえよう、などと考えるのは間違い。食べるために働く、で十分だ」
第3章 金持ちなんかにならなくていい!;
第4章 常識なんかなくてもいい!;
p139:「人生は自由を求める闘い」で、やりたいことをやればいい。
p142:一番よくないと考える社会は「努力すれば、これだけできます」というもの
p145:「楽をする」ことにこだわる若者
第5章 生きがいなんかなくていい!;
p178:パスカルによれば人間がやっていることのすべては気晴らし以外のなにものでもない。
p180:仕事に満足している人に恐怖を感じます。何も考えない人、そこに疑いを持たない人が私は嫌いなのです。
p191:どんな人でも、ただ自分の「内なる声」に忠実に生きていくしかない。そして、「やってみる」しかないのです。
p192:(香山)生まれたから、とりあえず生きてみる。それで何が悪い?
第6章 人間関係に悩まなくていい!
p230:他人になるべく期待しないこと。そして他人からもなるべく期待されないようにすること。そうすると、本当に人間関係で悩むことは激減します。・・言い換えれば人生を半分は降りなければならないわけですが、・・その修業をすることはなかなか楽しいものですよ。
{フォーラムから1/11借り26読了、記入は29}