読書録

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『政治学の名著』 佐々木毅 著

政治学の名著30 (ちくま新書)

政治学の名著30 (ちくま新書)

政治学の名著の数々がコンパクトにまとめられ、25年ほど前に学んでいたころを思い出す。

名著や古典というものは、現代においても色あせないものだとは思いつつ、総選挙がどうやら年内にはなさそうな情勢になって、
どの方向に向かうのか、どのスタンスで物事を考えていけばいいのか、悩ましい。


紹介されている本のうち、マックス・ウェーバーは、支配の類型を含めよく読んだが、改めて本著で引用されているのは「職業としての政治」で、p13権力感情が堕落をもたらさないための条件として、仕事への情熱と責任感、現実をあるがままに受け止める判断力の3つの資質をあげている というが、これは今も全く古くはないと思う。

p44:ホッブス自然権と「万人の万人に対する戦争」
p51:ロックは、政治権力を自由で平等な人間が契約によって快適で安全平和な生活のために作ったものとした
p78:孔子による徳治=徳と礼をもってすれば恥を知りその行いは正しくなる
p118:カントの「永遠平和のために」確定条項の第一は各国の政治体制が共和制的でならなければならない など
p128:クラウゼヴィッツの「戦闘力の殲滅」がドグマに
p149:マルクスエンゲルスの階級支配の終焉とともに政治が終焉するという議論が政治の議論を封印した面が大きい
p150〜:ロールズの正義論は、リベラリズムの哲学的な基礎づけを行ったが、議論の立て方は今も収束しない→公正としての正義に2つの原理:1.各人は他人の自由と両立する限りにおいて、基本的な自由に対する平等な権利を持っている 2.社会的経済的不平等は,a)最も不利な状態にあるものの利益になると期待され、b)不平等を伴う地位や官職は万人に開かれている、ように制度化すべき→平等な自由と機会の公正な平等が眼目 vs 最大多数の最大幸福を実現しようという功利主義との間で多くの議論があった。
p193:孫文三民主義民族主義民権主義、民主主義

なつかしい名前に加えて、

{図書館で10/19借り27読了、記入は30}