読書録

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『「場の空気」を読むのが上手な人下手な人』 和田秀樹 著

「場の空気」を読むのが上手な人下手な人

「場の空気」を読むのが上手な人下手な人

KYという言葉がはやる中で、「空気」を把握しながらも、あえて流されることなく、あえて空気を変えていくほうが、生き方としては素敵ですよと語りかけてくる。
かつてリップマンの「孤独な群衆」というかなり古い本で、「他人指向性」の傾向が増えていくという社会分析をしていたことを思い出すが、それにしても、他人というかその場の空気を気にしすぎる今は、確かに生きづらいと思う。

著者が指摘しているように、友達を失わないために必死に空気を読もうとする子供、そして人気者と、その追従グループ、仲間外れというスクールカーストがあるということは、あまりにも悲しい。

この本では、空気の読み方や、読み違えないために注意することについても紹介している。
p39:場の空気を読むためには、観察力と洞察力が必要です。
p45:うわずった気持ちのときは空気に鈍感になり、怒らせて「悪気はなかった」ということあり
p47:手順やマニュアルにこだわると臨機応変な対応ができない
p53:正論にこだわる人も空気を読み違えやすい
p56:空気を読むことは、人生をより良く生きるための大切な技術。
p58〜:聞く耳を持たない人、すぐにグチをこぼす人、わがままな人やプライドが高い人も、空気を読めない
p77:空気を読むことは、「相手の立場」を読むこと=つねに相手の立場を考える

またタレント考というか、ビートたけしのような毒舌家が人気があるのは、「本音」を探り当てる能力があるから(p91)との指摘や、山瀬まみのように、自分のキャラクターの範囲がどこまでかしっかり計算しているなどの説明は、なるほどと説得力がある。

さらに、空気の変え方 や 生き方 として
p102〜:キーパーソンを揺さぶれば空気が変わる
p107:悪い空気を我慢しないで自分の本音を信じるつもりになってみてください。
p114;ブレインストーミングの二つの大事なルール 1.質より量を重視する。 2.お互いの意見やアイディアを批判しない。
p140:言うべきことは言える人間になりたおし、しっかりした存在感を持ちたいというのが本心になってくる
p155:どんな人とどんな用件で会うときでも、まず明るい空気、前向きな空気をつくるようにしてください。
p158:「いい空気」というのは漠然とした言い方ですが、あえてわかりやすくいえば、私たちの「正直さ」ではないかなと思っています。
p166〜:サービス残業は上司のせいか空気のせいか・・



{地区センターで8/23借り28読了、記入は9/6}