- 作者: 住野よる
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2017/04/27
- メディア: 文庫
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なぜこんなにも、心を揺すぶられるのだろう。何度も泣いた。
この作品は、実写版の映画が先になった。現在から過去を、と振り返る構成だったが、知っている俳優は少なかったのと、少し日をおいたので、イメージは引っ張られずに済んだような気もしたが、映画はその後も描いたと言うことか。
あと、映画では覚えていなかったのだけど、「僕は草舟」p59と、なんどか出てくるこの言葉のたとえが、どういう意味なのだろうと考えさせられたところあり。
意味がある、ない、の会話もなかなか楽しいところがあった。
ガムを食べる男の子の存在感が、映画では結構あったのだけど、『ちやはふる』でも結構めだち、いまや朝ドラのブッチャー役をやっている
発刊した双葉社のサイト→ http://www.futabasha.co.jp/introduction/2015/kimisui/
映画のサイト→ http://kimisui.jp/#/boards/kimisui
◇印象にのこったフレーズは、サイトのコピー「ラスト、きっとこのタイトルに涙する」の通りではあるのだが以下もあり引用して備忘録に。
p222:桜良)「生きるってのはね」「・・・」「きっと誰かと心を通わせること。そのものを指して、生きるって呼ぶんだよ」
p227:桜良)「ただ、君のくれる真実と日常を味わいたいだけ」
p290:桜良:共病日記)怖がらなくてもいいよ。何があっても、人と人はうまくやっていけるはずだからね。これまでの私と君みたいに。・・・君は人との関わりじゃなくて、自分を見つめて魅力を作り出してた。
本では主人公の名前が最後の方p302ではじめてわかる、最初は、【秘密を知っているクラスメイト】とか、地味な・・とか、いろいろ形容されて出てくるのだけど。
この小説に共感するのは、周りを気にしがちななかで、主人公のような生き方に憧れ、それを精いっぱい表現した桜良に、自分を重ね合わせるからだからなのか。
いろいろ考えさせられ、丁寧に生きていきたいと感じさせてくれました。素敵な本との出会いに感謝です。
{2018/8/25-28読了、記入は9/1}