- 作者: 佐光紀子
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2017/11/16
- メディア: 新書
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家事や掃除術の専門家で著書もある著者が、聞き取りや国際比較などを引用しながら、タイトルの内容を主張し、むしろ気楽で苦しくない家事とのつきあい方を提案している。
その背景には戦前からの教育も影響し、女性が解放されたのは戦後だとして、「男女同権が憲法に明記されてからすでに70年、そろそろ、女は家事ができて当たり前という呪縛から、男も女も離れていいのではないだろうか。女が家事ができないことは恥ずかしいことでもなんでもない。できません、と言って誰かに手伝ってもらえれば、気持ちも体もずいぶん楽になるのではないだろうかp233」ということだろう。
発刊した光文社のサイト⇒ https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334043230
プレジデントオンラインで著者の連載⇒ http://president.jp/category/c02145
紹介されているエピソードで、江東区の男女共同参画センターが主宰するパルカレッジ講座最後に上映するビデオというのが面白かった。(p214)職業あっせん業者が「重要な仕事、肩書は現場総監督、作業はほとんど立って、休みはなく、休憩もない、徹夜も」そして給与は「無給」で、集まった人はひどいとなるが、最後に現実には何十億も遂行、お母さんたち、という内容とのこと。
家事分担でアメリカ論文「バーゲニング理論」p37とは、家事はできればやりたくないものだが、家庭生活を維持するためにある程度はやらざるを得ない。その配分は家庭に提供する資源の割合に準じることが多い」というのが基本的な考え方とのこと。外注か、できなければ家庭内で家事の量が決まってくるという。
日本で共働き世帯数が片働き世帯数と初めて並んだのは、1991年のことp76で、それまでの経済成長では、男は仕事、女はサラリーマン製造部隊という位置づけになっていたという。
子どもが小さい頃は、この家事をめぐって相当議論もしたが、いまは手を離れ、この6月1日に解禁になった就活にあたっている。家事の中でも子育て関係が一番いろいろあったように思い出す。無事になんとかなりそうではあり、相方もいまは思いっきり仕事ができているようなので何より。この「家事」についての分担の考え方は、これまでもいろいろ読んできたが、本書で提案されているように、ある程度割り切ることが必要なのだろう。
{2018/5/30-31読了、記入は6/3日曜}