読書録

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校閲記者の目 あらゆるミスを見逃さないプロの技術

 女性がなりたい顔のトップにことしも選ばれたという石原さとみさんが主演したドラマ、『地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子』を思い起こしながら読んだ。日本テレビ系で水曜、去年(2016年)10月から12月まで秋のクールで放送され、その地味な仕事ながら重要な役割だということが、とても興味深く面白かった。

 本書では、新聞の校閲の大変さがよくわかる。また、著者の校閲グループがサイトをもち、ツイッターでも情報発信していることを「おわりに」で知ったが、5万のフォロワーがいるとは、なかなかなもの。本書もそこで発信された文章がもとになっているという。


発刊した毎日新聞出版のサイトに目次あり⇒ http://mainichibooks.com/books/business/post-442.html
著者のサイト⇒ http://www.mainichi-kotoba.jp/
著者のツイッターアカウント⇒ https://twitter.com/mainichi_kotoba


 一番驚いたのは、司馬遼太郎さんと広辞苑が、同じ誤植をしていたということ。p67で紹介しているが、1970年1月の『歴史を動かすもの』という毎日新聞に掲載された論文で、酩酊が銘酊になっていたという。ところが、広辞苑の第2版1969年も、銘酊になっており、毎日新聞用語集1967年版でも銘酊で、岩波書店に確かめたら、誤植だったという。文豪だから間違えない、広辞苑だから間違えない、ということはないということではあるが、そういうこともあるのだと認識を新たにした。


 また、校閲記者が見逃さないようにするためのコツとして、p80に以下あり
・流れを読む
・読まずに、一字一句、指で押さえてみる
・片仮名だけ見る
・数字だけ見る
⇒見方を変えてみると別の違和感が生じて気付くことがある、というのは、応用できると思う。ミスをしてはいけない文章のときは心掛けたいものだ。


{2017/12/19-21読了、記入は12/27}