読書録

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宣伝費ゼロ時代の新しいPR術 (KAWADE夢新書)

副題の「低予算で商品や会社を知らしめる知恵と方法」とあるように、広告ではなくマスコミにどう取り上げられるかを、実際に大手新聞社で記者をしていた著者が、各メディアの特徴など紹介しながら、わかりやすく説明している。10年前に出版された本だが、急進展したSNSなどを除く既存メディアについては、いまもそう変わらないと思う。先に読んだ「ベストセラービジネス書のトリセツ http://d.hatena.ne.jp/MrBooPapa/20140515 」で紹介されていたことから知り、手に取った。


本書を出版した河出書房新社のサイト⇒ http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309502847/
目次などについてはセブンネットに記載あり⇒ http://www.7netshopping.jp/books/detail/?isbn=9784309502847


印象に残ったポイントの引用をいくつか以下に。
◇p60「PRマンに適する人材とは、物事の重要性の価値判断が速く、迅速な行動がとれ、サービス精神に富み、さらに誠実なところのある人ではないだろうか。さらに清濁併せ呑む度量を持ち、どんな状況でも融通を利かせることができれば理想的だ」

◇メディアからの電話質問には即答する必要があり、担当は自社のさまざまな事柄をあらかじめ熟知しておく必要もあるp72、初動では最悪の事態を想定して大きな体制を敷くべきであり、外部の専門家を読んで対応し勉強するp180

◇PRがうまい会社は、ジャンルの違いに対応して発信するので、幅広いメディアに露出するが、大切なのは複眼を持つこと、業界人の価値観、異業種のビジネスマン一般の視点、家庭の茶の間の関心、これらの複数の観点から、「切り口」を考えるセンス。p77⇒新聞や雑誌を良く読み、取り上げられる記事をじっくり継続的に研究するクセをつけるp139

◇記事にしてもらえない5つの落とし穴p90〜、1リリースが独りよがり、2アプローチするメディアが偏っている、3ただ送りつけるだけ、4多様な広報ツールを使い分けていない、5ホームページの充実度が低い(基本情報の充実、読みやすくアクセスしやすい構造、更新をまめに)⇒遠藤直紀氏のビービッドが閲覧を分析して金を稼ぎ出すHPにp193

◇どの業界にも業界誌と呼ばれる媒体があり、この種の雑誌の記者と仲良くなる必要があるp103、表に出ている活動ATL(アバブ・ザ・ライン=空爆)と水面下で行うBTL(ビロウ・・・=陸戦)の組み合わせp124、

◇プレゼン成功のカギを握る3つのポイントp108〜1何をするのか(事実関係)、2なぜするのか(背景事情・理由)、3そうするとどうなるのか(目標・目的・将来ビジョン)+サプライズ(驚き)のないパブリシティでは話にならないp116、ニュース性とは一言でいえばサプライズ。

◇「公益に貢献する」スタンス、哲学を示せるかどうかが、ジャーナリストの共感を得るための重要なカギになるp133、よい企業理念には、高いゴール、理想が必要。社会に貢献するという姿勢が欠かせない。それが高尚で社会性の高いものであればあるほど価値がある。今の時代にマッチしていることも重要p149、本当に強いブランド、消費者との間に強い信頼関係を持っていれば、多少の波風があってもブランドを守ってくれるp152


最後に著者は、外観演出法の章を設けて、メラビアンの法則:人を信用する判断は、言葉の内容は7%、声が38%、視覚が55%という、見栄えで判断するということを紹介したうえで、個性・特徴と専門性、立場を外観で表現するとともに、顧客の立場も考える装いの基本が大切だと説く。(ネクタイ・縦ライン演出法、らしい服装)
さらに身だしなみ改善の5か条が出てくるのだが、これは、一般的にも言える話であり、ほとんどできてない気がするので、気をつけないといけない。
1.ネクタイはきちんと結ばれているか
2.スーツのポケットにやたらに物をいれていないか
3.服装のサイズは合っているか
4.靴とベルトの手入れをしているか
5.靴下は目立っていないか


{5/26-6/1読了、記入は6/7}