- 作者: 幸田真音
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/11/27
- メディア: 文庫
- クリック: 37回
- この商品を含むブログ (24件) を見る
- 作者: 幸田真音
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/11/27
- メディア: 文庫
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (15件) を見る
文庫本の下巻解説で、故・児玉清さんが読みたかったフィナンシャル・スリラーの書き手として著者を絶賛しているように、確かに面白い。
また、テーマとしての財政再建を考えた場合に、この『国債』をどうするのかは避けて通れない問題だと警鐘を鳴らし、海外でも紹介されたと著者は書いているが、まさに未だにこの問題は解決していない。
著者が、主人公の朝倉多希さんにディーラーとしての思いを語らせた言葉「日本国債の発行が、日本が将来に先送りするツケなのだとしたら、そのツケを払わされるのは、次代の日本を担ういまの子供たちである。その子供たちのためにも、多希はじっとこの国債市場を見据え、行く末を見届けていかなければならないのだ」(p310)という本質は、何ら変わっていない。
それにしても国債のシステムというのは、わかるようでわからない。そもそも金融関係の”市場”とあまり縁のない世界にいて、ただ、国の財政や借金のことなど考えるためには、ある程度は理解をしておかないといけないと思った。
{11/24〜12/2読了、記入は3日}