- 作者: 土屋賢二
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/10/08
- メディア: 文庫
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この著者の本は『ツチヤの口車』に続いて二冊目だが、あり得ない比喩と自虐的なところ、突然、話や発想が飛ぶところなどが面白い。ただ、だんだんパターンがわかってきたというか、200ページほどの本なのだが、ちょっと読むのに時間がかかってしまった。一気に引き込まれるというタイプではなく、ちょっと気を抜きたい時に手に取ると良いか?(とでも書いておかないと、必死に売ろう?と呼びかけている著者に失礼か)
共感してしまうのは、妻とのやりとり。妻は自分の希望を優先させるとか、自分がテレビなどを見ている時でもお構い無く話しかけてくるところなど。そうだなあ、などと納得する。こうして笑い飛ばしてしまえば、優しくなれるかもしれない。
また、大器晩成というのもいい。
p111:わたしは大器晩成型の人間だ(なぜそう言えるかというと、この年になってもまだ大成していないからだ)本来の力が花開くまでに、後、五十年はかかる。
解説で住職が戒名を付けているのも、何ともすごい。
阿吽院浅学軽章居士→愛妻院流暢清韻居士、というのが現状と夢なのか?
笑ってはいけないのだろうけど、なるほどと納得。
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