読書録

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私のうつノート作者: 読売新聞生活情報部出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2008/10メディア: 単行本 クリック: 16回この商品を含むブログ (11件) を見る

NHKから読売に転職した龍野晋一郎記者が、自分のうつとそうを繰り返す自らの体験を綴る内容と、うつをめぐる状況を取材した内容で、心の問題の難しさを痛切に感じさせられた。

「仕事で自己実現をするという無理な願望が、この病気を招いたのかもしれない・・仕事を自分の存在理由にするのはやめよう。もっと家族を大切にしよう。そんなことを考えた」(p62)というように、本人は違うと言うが生真面目な人ほど、こうした心の状態に陥りやすいのか。

本人が振り返る「うつになりやすい思考」という病院のテキストの引用で、完全主義(全か無か)、選択的注目(こころの色眼鏡)、拡大解釈と過小評価、ということをあげ、続いて認知療法について触れているが(p56)、こうした認知のゆがみをいかにふつうに戻していくのか、がポイントになるのだろう。

また、職場復帰に向けては、上司が病気についてよく知っておくことが必要だし、この本に紹介されているようなリワークトライアルという支援策を講じていく必要があると思う。



(目次ー引用)
I 体験編
1私のうつノート―双極性障害の記録;
2うつ闘病中の同僚記者と;

II 情報編
3変わる常識;
4回復めざして;
5職場復帰;

(フォーラムから借り12/2読了、記入は8}