読書録

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『認められる力』 太田肇 著

認められる力 会社で成功する理論と実践 (朝日新書)

認められる力 会社で成功する理論と実践 (朝日新書)

(扉)
「出すぎた杭」は打たれない。「KY」など気にせずに、社内で思い切って突出しよう。
お金や権力はいらない、ただ人から評価されたいだけなのに、現実はなかなか思うようには進まない。原因は社員同士の足の引っ張り合いにある。ならば、足を引っ張らなくても済む状況を作ればいいではないか―。組織人の新しい生き方を提言し続ける気鋭の学者が初めて処世術にまで踏み込んで論じた意欲作

著者は、WinーWinの関係を作り、「ゼロサム」構造を崩すことが認められるポイントとし、そのための方法を論理的に説明する。また、社会のために貢献し自分の名を後世に残そうと呼び掛けている。
自己実現をめざすにしろ、最後は認められないと実感がわかないわけで、理想と現実の間には、深い溝がありそうだ。


(目次ー引用)
理論編 認められたい私たち
第1章なぜ認められたいのか;
p27:(内閣府世論調査(2008)で理想的な仕事の答え)「自分にとって楽しい仕事」が「収入が安定している仕事」に次いで多く、20代では男女とも最多。「自己実現志向」と「安定志向」・・楽しいのは無数の承認が飛び交っている・・
p34:認められることを度外視して正しく生きることもできないのです。


第2章「経済人」?実は「承認人」;
p37:(成果主義の見直し)社員の不公平感が予想以上に大きかった。
p38:自分の名誉や自尊心にかかわる問題であればがまんできません。
p43:周囲からの承認が彼らの離職抑制に大きな効果があることがわかってきました。


第3章日本人と欧米人、ここが違う;
p58:(サービス残業や有休取得の少なさ)周りの目を気にするあまりに、早く帰ったり休みをとったりすることをためらうからでしょう。
p62:厳しい受験戦争が続くのは、学歴に実質的な価値よりもシンボルとしての価値を認めていることを表しています。・・「頭のよさ」の代理指標


第4章「認められたい」と言えない日本人;
p70:人生における最も大切な目標は?「人生を楽しんで生きること」日本61.5%、アメリカ4.0%「高い社会的地位や名誉を得ること」日本1.8%、アメリカ40.6%←日本青少年研究所2000年調査より・・日本の若者が異常なまでに「楽しさ」を重視していること、そして異常なまでに「えらくなりたい」という意識に乏しいことがわかります。
p78:(日本では社会も組織もゼロサムになりやすいのは)一言でいうと、流動性に乏しく閉鎖的だからです。


第5章なぜ“表の承認”が大切か;
p92:(認められて成績が上がるのは)「有能感」あるいは「自己効力感」が高まったためだと考えられます。


実践編 こうすれば認められる
第6章初級コース“職場”で認められるには…;
p114:W−Lすなわちゼロサムの関係を崩すこと。これが・・認められるための鉄則です。
(他人より30分早く出勤し、世話役は進んで引き受けよう)
p135:斜め上の人を味方につけよう・・何でも聞きにいったり相談したりすることです。


第7章中級コース“会社”で認められるには…;
p145〜昇進の魔力:(給与が増え・生理的欲求や安定欲求、交際範囲が広がり・社会的欲求、尊敬され・承認欲求、能力の発揮を確認・自己実現欲求)
p150:優等生モードからリーダー・モードへの切り替えを
p156:自分の得意な能力を最大限生かして、一点突破し、そこから全面展開していくことです。
p162:コンプレックスが強い人ほど潜在的なモチベーションも強い
p167:一点突破ができる人。それはコンプレックスが強い人、ハンディキャップを抱えている人ではないでしょうか。
p170:(ベストを尽くすとは勝手に枠をこしらえている)100点満点という発想そのものを捨て去るべき
p172:会社第一だから仕事の成果があがらないのではないかと思っています。
p175:物事を達観し、広い視野で見ることができる人は、・・ゼロサム型競争に巻き込まれることはない
p180:組織の内部を向いて仕事をし、組織の論理に翻弄されるよりも、組織の生命線といえる顧客y市場に支持されるような働きをしたほうが最終的には認められることが多いのです。


第8章上級コース“世の中”で認められるには…;
p190:世のため人のためという大義があれば違う。
p201:せっかく生まれてきたののだから、せめてこの世に存在したことの証を残しておきたいではありませんか


(図書館から借り10/2読了、記入は10/7)