- 作者: 重松清
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/12
- メディア: 単行本
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ほとんど同世代だけに、書いてあることがそれこそ、かつて自分が思ったことや感情と同じではないか、とも考えてしまう。
なんとなく希望も見せてくれるのだけれど、そんなにうまくいくはずない、と思ってしまう人もいるようだ。
しかし、少しは希望がないと、生きていくのだから、どうしようもない。重松さんは、その希望を垣間見させてくれる。
「冬の散歩道」のように、なにげないことでも、人の助けになることはあり、そこに生きることへの意欲が湧いてくるのかも知れない。
(目次ー引用)
あっつあつの、ほっくほく , ←主人公の宮脇さんが思い出す、焼き芋売りの「カオルのおじさん」、孤立してつらかった時の味。
p27:いくつになっても、きっとおばあちゃんになっても、人間関係というのは厄介で難しい。
コーヒーもう一杯 , ←「ちょっと考えればわかること」が、なかなか言い出せない別れ。
p58:四十歳を過ぎたころから、若い頃のことを思い出す機械が増えた。記憶をたどるというより、ふとしたきっかけで、不意にあの頃の風景や言葉が浮かび上がってくるのだ。
冬の散歩道 , ←なげやりになっていたら、偶然の人助け・・情景からは、大阪の中之島なのかなあ?
サンタ・エクスプレス , ←表題、母親の何気ない心配りとやさしさ。
ネコはコタツで , ←田舎に残る母の介護は・・
ごまめ ,
p132:いつか気づいてくれるだろうか。親にとっても子どもと過ごす時間が貴重だったように、子どもにとっても親と一緒におしゃべりしたり出かけたりする時間は、やり直しがきかないから貴重で、かけがえがなくて・・・。
火の用心 , ←この話に出てくる、格差や偏差値としてとらえてしまう意識をめぐる葛藤 は、確かにある。
p151:正しさがうっとうしさになることは、絶対にある。
その年の初雪 , ←転校することになって友達になかなか言えない泰司・・・転校が多かった自分の揺れた気持ちを思いだした。
一陽来復 ,(いっちょうらいふく)冬が終わって春がまたきますよ、っていう意味・・知りませんでした。
じゅんちゃんの北斗七星 , ←多動性というのだったっけ・・実際にこういう子どもはいる。
バレンタイン・デビュー , ←確かにつらい日だったこともあるけど、ここまで考えるか?という親ばかなユーモラスな話
サクラ、イツカ、サク ,←大学時代の生き方について、ちょっと違うかな、という印象。
{地区センターから借り5/13読了、記入は14}