情報の「目利き」になる!―メディア・リテラシーを高めるQ&A (ちくま新書)
- 作者: 日垣隆
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2002/09
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 9回
- この商品を含むブログ (35件) を見る
著者がいうような「情報の目利き」に、どれだけなっているだろうか?この本では、著者が質問に答える形で、さまざまな実体験をまじえながら解説してくれているのだが、出版社や取材記者とのやりとりが、なかなか笑わせてくれるところがある。文体も、著者が感じたことを( )で混ぜ合わせながら、会話を聞いているような感じでわかりやすい。
この著者の作品は、「そして殺人者は野に放たれる」「父親のすすめ」に続いて読んだのは3冊目だが、殺人者の本は、それまであたりまえとされてきた考え方に批判を加えていて説得性があったが。今回この本を読んで、著者の考え方や思い入れに少しでもふれられたのではないかと感じた。
(扉)
メディア・リテラシーとは端的に言って、「情報の目利き」になることだ。「目利き」になることで私たちは、簡単には騙されなくなる。仕事であれ音楽であれ建築であれファッションであれ、騙されずに最後まで愉しむためには、このリテラシーが欠かせない。では、どのようにして身につけるのか?本書では、「情報の目利き」たる著者が、自らの実践に基づき、その技法をQ&A形式で分かりやすく伝授。現代人必読の一冊だ。
(目次-引用)
メディア・リテラシー基礎編(自己紹介は難しい;読書量を増やすには;集中力を養う方法;詐欺に遭わない!);
p23:メディア・リテラシーとは、プロにとっては鑑定能力または愉しませる技であり、消費者にとっては騙されず、楽しむための知恵です。
メディア・リテラシー発信編(自分のサイトをもつ;疑問点に答える;肩書きについて;現代ファッション考);
p67:閉鎖的記者クラブのおかげで、私たちが自由かつ細部にわたって取材できるわけで。
p69:「記事」のほとんどすべてが時々刻々の「データベース」であることは明らかです。
メディア・リテラシー懐疑編(「問題」を抱え続ける;ニュースにどう反応するか;科学的センスを磨く;TVドラマへのつっこみ方);
メディア・リテラシー激闘編(なぜ実名報道なのか;新聞社にも常識を;原稿料の公開について;対談料はおいくらですか);
メディア・リテラシー応用編(感想を企画書に変える;どうして旅に出るの?;私の情報収方法;究極の読書論)
p176:「考える」というのは、俺の定義によると「仮説をつくって検証する」ということです。
p186:直面したテーマで「納得できないこと」が一つでもあったら、とことん調べる。それが基本中の基本だと思います。
p194:印象的な質問を一つだけさせてもらいましょう
p215:メディア・リテラシーとは、広い意味で取材能力と表現力のことなのです。
{図書館から2/22借り3/9読了、記入は12}