読書録

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『名ばかり管理職』 取材班

名ばかり管理職 (生活人新書)

名ばかり管理職 (生活人新書)

この本を読むと、マクドナルドを許し難いと思ってしまう。裁判で明らかに負けたのに、それでも会社の非を認めようとせず、その一方では、制度を変えて、この問題とは切り離そうとする。店長をささえた奥さんの手紙には、ほろっとするところがある。

自分もひょっとして、管理職の3つの条件からいえば、「名ばかり」かもしれないなあ、などという印象ももつところがある。
経営方針の決定に係る重い権限や、出勤や退勤を自分で決めることができるわけがない・・。
経済情勢の厳しさが長引くと、この問題はまたさらに、形を変えて現れてくるのだろう。


(目次)
プロローグ 管理職に何かが起きている;
管理監督者」の条件
1.経営と一体的な立場で、企業の経営方針の決定に係る重い権限が与えられている
2.労働時間を管理されず、出勤や退勤の時間を自分で決められる
3.一般社員より報酬が高く、管理職にふさわしい待遇を得ている


第1章 若き「正社員」の悲劇;


第2章 「マクドナルド店長は管理職か」―現役社員のたたかい;
p78:「生きていて良かった」これが今の切実な思いです。・・今ならどんなことになろうとも二人で戦えるのですから。二人なら戦えます。いえ、戦います、今、生きていられるからこそできることなのだと思います」(妻の手紙)


第3章 データから見る「名ばかり管理職」;


第4章 「名ばかり管理職」に依存する企業;


第5章 手をこまねいてきた行政;
p164:行政側が手をこまねいてきた「名ばかり管理職」の問題。「監督署の人手不足」と「問題の優先順位の低さ」から、法律と実態のかい離を拡大させてきた構図が取材から明らかになってきた。


第6章 とまどう企業;
p195:「自分の働きを正当に評価してほしい。そこにやりがいを見出したい」
という、切実な思いがうかがえる。


エピローグ 「名ばかり管理職」はなくせるのか
p203:「より安く、より便利に」を追求してきた社会からの脱却を図ることで、働く環境を根本から見直すべきだという意見も出た。



{図書館で2/11借り3/6読了、記入は7}