読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

『「危ない!」と思う前に読む本』 新井喜美夫 著

戦国時代の武将をはじめ、さまざまな歴史や伝承を引用しながら、危機管理の鉄則集という形でまとめているが、どちらかというと、エッセイのような読み物だった印象。

高名の木登りや因幡の白兎を例にあげて、ちょっとした緊張感のゆるみや油断が危機を招くことや、秀吉の「三手のよみ」として予想される危機のタイプについて対応をつねに新しい情報をもとに修正しておけばピンチから逃れられるという話、塚原卜伝小田原城下を訪れた際に、暴れ馬を避けて不測の事態に備えた話など、いろんなエピソードが紹介されている。

一方、必然を偶然に変えて、喫茶店で気に入った女性に好印象を与える方法とか、ホテルに別々の部屋をとってばれずに合びきする知恵など、著者がきっとこんなことをしてきたんだろうなあ、と思えるところもあって、感心させられた。

(以下引用)
p101:最澄の「一隅を守るは千里を照らす」→社会的責任の遂行が危機を防ぐ
p47〜:孫子の「千里を行きて労(つか)れざる者は、無人の地を行けばなり」→遠い距離を疲れることがないのは、行く人の心に痛めるものがなにもないからだという意味→日米で人気のある職業は、国際金融、航空関係、マスコミだが国際的なスケールで24時間、ストレスたまる→p50長生きしたいと思うならば、無用な心配は避け、多少のミスも笑ってすまし、そべてを前向きに楽観的に考えていくことである。そうすればストレスはたまらず、病気をすることもなく百歳までの道のりを到達できると確信している。

{図書館で10/5借り9読了、記入は16、分類369.3}