- 作者: 武田晴人
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2008/01/01
- メディア: 新書
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p245:近代の労働の特徴:仕切られた時間と空間のなかで、人々の働き方は組織のなかでの労働としての性格を強めていきます。つまり、指揮命令系統の働き方になり、個々の働き手にとっては、裁量の余地が極めて小さくなっていくことになります。・・労働は、いずれかといえば回避すべきもの、やむを得ず生活のため、賃金を得るために仕方のないことと捉えられているように思います。・・働く中身ではなく、働いて得られるお金が働くことの目的となっていくというわけです。
(p243:どれだけ稼いだかで人の価値を計るような社会になっている現代を象徴的に示すイデオロギーなのです)
p246:働くことそもののに意味を見出すような働き方、そうした働き方にもとづいた労働観を私たちは自分のものとすることはできないでしょうか。・・働くことには金銭であた表わされる個人の所得とは別の、社会的な意味がある。それを自覚できないのかという、きわめて素朴な疑問をもっているからです。
p278:(大沢真知子さんのワークライフバランス社会へより引用p10→給与はへるかもしれないが、その分子どもたちと一緒にいる時間がふえる。報酬の一部を時間でもらっていると考えれば、こちらにもメリットがある。)誰もが必死に労働しなければならないという規範は、いかにも狭すぎるし、人間の持つ可能性を見失っているように思います。・・時間?達成感、責任感?・・どのような報酬を得たかによって評価されるべきではないということです。
p283:過剰消費と過剰労働とは不可分の関係にある。
p284:働くことについての考え方を根本的に考え直さなければならない、というのがこの本を通して考えてきたことです。
サラリーマン社会にあって、「仕事と子育ての両立」をめざして、「同居」を要望してきたためか、同期との間でも、昇進、給与に大きな差が出てきた。もちろん、同じような仕事をしてきた後輩にも、何人にも抜かれている。著者が言うような価値観に立てれば、本当に良いと思うのだが・・・・
{図書館で5/17借り28読了、記入は6/15}