読書録

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『男女共同参画と男性・男児の役割』 原ひろ子 他編著

男女共同参画と男性・男児の役割

男女共同参画と男性・男児の役割

1995年の国連第4回世界女性会議で採択された「北京宣言」と「北京行動綱領」以降、政府などの取り組みや、男性の家事労働、無償労働への参加、職場における男女平等などを分析し、さらには増えている男性の自殺問題などを取り上げながら、より男女共同参画社会に近づけていくための提言をしている本。よく利用させていただく「フォーラム」=男女共同参画センターの本論のような本だ。北京宣言のころに比べて、この問題への認識は深まっているような気はするが、なかなか難しい・・。なお本著作は、日本女性監視機構(JAWW)のメンバーにより報告書をもとに作られたとのこと。以下引用。


p3:「北京宣言」では、「男性と女性による・・家族的責任の公平な分担及び彼らの間の調和のとれたパートナーシップ(提携)が、彼ら及びその家族の安寧並びに民主主義の強化にとってきわめて重要である」とされました。


p99:(今後の課題)しかし、いまだに「男が上、女が下」「男は仕事、女は家庭」といったものの見方が日常生活において根強く、そのことが家庭生活、地域社会、職場のみならず、法制度や組織原理の前提となっている場合もあります。それは日本の女性の人権の尊重を阻害しているだけでなく、日本の男性の自殺率の高さにも示されているように男性をも苦しめています。
日本の男性の自殺率を低くするためには、・・あらゆる個人のワーク・ライフ・バランスの再構築を含め、日本社会のあり方を抜本的に改革する必要があります。特に、男性の働き方、男児に対する性役割分業を前提とするメッセージの送り方を超えた、家庭・地域への参加などの改変が求められます。

{フォーラムで4/5借り5/2読了}