読書録

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『少女には向かない職業』 桜庭一樹 著

少女には向かない職業 (創元推理文庫)

少女には向かない職業 (創元推理文庫)

地区センターの新刊コーナーにあり、久しぶりに小説を借りて読む。中学2年生の大西茜が、人をふたり殺した ということから始まり、犯行計画をたてる宮乃原静香との出会いが軸になって、解説には「野蛮で、切なくて、寒々しい小説」「これは不良少女のための文学」とある。
しかし、一番読んでいて、共感したというか、不安になったというのは、ゲームセンターで。ずっとパワーを強くしてきたカードを、飲んだくれの父親に壊されてしまったときの怒り・・・やるせないというか許せないというか、こうした感情を抱かせる部分が、いくつかあった。このひとつ前の新書ではないが、「不条理」を強く感じた。また、本人の本来の性格とは違い、学校ではアホやって笑わせ役を演じることなどは、かつての自分の中学時代も思い出し、切なくなった。という意味では、杉江松恋さんの解説は当を得ていると思った。

{地区センターで4/12借り、23読了、記入は27}