読書録

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幻世の祈り:家族狩り1/天童荒太

幻世(まぼろよ)の祈り―家族狩り〈第1部〉 (新潮文庫)

幻世(まぼろよ)の祈り―家族狩り〈第1部〉 (新潮文庫)

天童さんの本を読むのは、実は初めて。最近、家族関連の本(子どもの思春期、うつなど)を読むことが多かっただけに、「家族」の問題を取り上げたこのシリーズは、ずしりと重さを感じる。
第一部で主人公が登場、児童相談センターの氷崎遊子(ひざき・ゆうこ)、美術教師の巣藤俊介(すどう・しゅんすけ)、警察官の馬見原光毅(まみはら・こうき)。
p76の「真実、愛してきたと言えるか」などは、今後の複線で、その場所にあって、何かわからない仕掛け。
作者があとがきに書く「私には、いまこの複雑な世界を把握したいという欲求があります。やりきれないことばかり起き、報われることの少ない世の中に、それでも生きる価値を、物語を通して模索したいという思いがあります」に、なるほどと思った。

参院選の公示日から通勤電車で読み始め、シリーズ5冊を投開票日翌日に、読み終えました。
{地下鉄リサイクルコーナーより7/12読み始め}