読書録

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楽園への道

楽園への道 (河出文庫)

楽園への道 (河出文庫)

 2010年ノーベル文学賞を受賞したマリオ・バルガス=リョサの傑作とあり、ゴーギャンとその祖母で革命家のフローラ・トリスタンが描かれているという紹介に魅せられて、久しぶりに海外の小説を手に取る。

 別々の時間軸や場所ながら、相互に話が織りなされ、また二人に語りかけるという独特な文体で、なんとも不思議な感じがしつつも、いわば歴史小説でもあり、当時の時代状況を思い描きながら、楽しめた。 


発刊した河出書房新社のサイト⇒ http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309464411/

 
 訳者の田村さと子氏の解説で、フローラについて書かれた部分から、いまにもあてはまるかとも思い引用↓
P618:フローラは、敬愛していたユートピア社会主義の提唱者の一人であるフーリエの「それぞれの社会で女性が手に入れることのできる自由の程度によって文明は評価される」との言葉を我がものとし、ラジカルな政治的挑戦に専念するようになる。


{2017/7/21-27読了、記入は29}