読書録

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グーグル10の黄金律

グーグル 10の黄金律 (PHP新書)

グーグル 10の黄金律 (PHP新書)

この本の「はじめに」から、「人類が使う全情報を集めて整理する」というビジョンで人を集め、世界一すぐれた技術を武器に、黄金律とラリー・ペイジ、サーゲイ・プリン、エリック・シュミットらグーグル幹部の発言をまとめることで、世界トップの成長をとげたグーグルの仕事術を紹介し、モデルになるのではないかと提示している。言葉を紹介しながら、著者がこれまでに経験してきたノウハウも紹介している。

創造性が大切なだけに、働く人の環境を重視し、またフラットに意見を出し合い、そのための仕組みができているのが、とても羨ましいと感じた。人員が削減され、福利厚生なども縮小されていくとともに、四半期など短期の目標で結果を出すことを求められているようないまの状況では、なかなか創造性を発揮するのは難しいのではないかと感じてしまう。何か新しいことをやろうとしても、縮こまってしまいがちだ。「できない」をいかに超えていくかが課題。また、秩序と創造性をいかに調和させるか、これは難しいとも思った。

とても参考になる部分が多く、目次とともに印象に残った部分や参考にしたいところを、以下にまとめて引用・メモしておく。

(目次)
前文 グーグルの「本当の強み」とはー「速さ」「破壊」「破格」の仕事術
知識労働者の邪魔をすべて取り除き、引きつける+時間ではなく成果に対する報酬を望む
p40:変化を起こすために挑戦しての失敗は許される。

黄金律1 採用は全委員でー「ハーバードより難しい」採用に受かる法
p45:グーグルが求めるのは、常識に健全な疑いを持ち、常識を覆す発想力を持つ人間なのだ。
p54:「最も大切なのは、できないと口にすることを軽蔑する人材をみつけることだ」ーアラン・ユスタス

黄金律2 あらゆる必要を満たせーグーグルでは「衣食足りて」革命が起きる
シリコンバレーでは福利厚生が充実刷る傾向にあり、知識集約型産業では「常識的に考えた結果」
→日本では「三つの長」=長時間働き、長のつく役職について、自分の特長をのばす:「若い頃には、すべてを賭けてしゃにむに働く時代があっていい」p71

黄金律3 一カ所に詰め込めー秩序がありすぎると面白いことは起きにくい
p77:必要なのは、互いに面白がりながら創造性を引き出し合うことだ。
p79:◯取締役のラム・シェリラム「秩序がありすぎると、イノベーションは起こりにくい」
p81:スパイザーは、今でこそラリーの自由な姿勢がグーグルを成功させたと考えているが、
p86:管理職の役割は、部下がどうすればもっと生き生きと仕事ができるかを考え、その能力を可能な限り引き出すことにある。

黄金律4 調整が容易な環境をー「運に恵まれるネットワーク」のノウハウ
→週に一度、先週したことを短いメモにしてメールする習慣
p99:ジョブス「自分が世界を変えられると本気で信じる人たちこそが、本当に世界をかえている」

黄金律5 自社製品を使わせろーいつもとは違う道筋をたどって答えを出す
p104:「事業の成否はシンプルなものをつくり出せるかどうかで決まる」ーサーゲイ・プリン
→気楽によめて子どものいたずら書きのようなHP
p108:「好奇心、熱意は人から人へと広がっていく」ーエリック・シュミット

黄金律6 創造性を奨励せよーアイデアの質を決定する「20%」の使い方
→サーゲイの小学校時代の体験から生まれ…人間が最も生産的になれるのは、自分にとって大切なことや、自分が考えだしたことを行なっている時…情熱を持って打ち込むことができる

黄金律7 合意の形成に努めろー成功者の「パターン」は隔離して考える
松下幸之助も7割反対するぐらいでちょうどいい、変化を先取りするため全会一致はダメ、データで検討
p144:「ユーザーは常に正しいと考え、彼らに違和感のないシステムをつくろう」ーラリー・ペイジ
→シンプルなデザイン、投資家が困惑しても利益至上主義にたたない
→四半期など短期目標に一喜一憂する必要はなく馬鹿げている(p147)

黄金律8 邪悪になるなー優先順位のトップから「収益」を外そう
p157:「大切なのは、現場の科学者やエンジニアに権限があるような企業文化だ。そして本当に彼らの仕事を理解している人物が、管理者になるべきだ」ラリー(p156)
→邪悪にならたいために、「世界をよりよいものに変える」「独裁者の手に落ちない」二つのことを忘れない

黄金律9 データが判断をもたらすー「いつも意見が一致する人たち」に要注意
p170:「ちゃんとした情報を持っていれば、人はもっといい選択ができる」ーサーゲイ

黄金律10 効果的なコミュニケーションをー頭の「成長限界」をやすやすと超える
p188:「イノベーションとは、突然ひらめくのではない。普段のコミュニケーションの中から生まれるものだ」→1上から下でなくフラットに、2日頃のコミュニケーションの体系化=定期的な話し合いや場所を決めての会合、3多様なアイディアの化学反応

{4/21ー23読了、記入は28}