読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

女は男の指を見る

女は男の指を見る (新潮新書)

女は男の指を見る (新潮新書)

この著者の本は、今回初めて読んだが、いやぁ、面白かった。
動物行動学の研究成果から、男と女、生殖のテーマに斬り込んでいく。
それこそ、クチに出して読んだら恥ずかしくなるようなタームがポンポンでてくる。
自分の指の長さを比べて、実際にそうなんだなあ、と納得したりしていました。

福岡伸一さんの本と似たような「雰囲気」があって、知的興味を触発されます。
学問的素養から、日本の文化論まで発展させる力というのは、すごいものがあります。
また、働きがいなどは、「好きこそものの上手なれ」が一番というのも、子どもに説明するには分かりやすいかと思いました。


(扉要旨ー引用)
本書で明かす事実その1「初対面で、女は男の顔よりも指を見る」。その2「ハゲの男は病気に強い」。その3「自分と違う免疫の型の持ち主ほど、匂いがいい」。その4「ピルは女の勘を鈍らせる」。その5「浮気で得をするのは女である」…数々の実験や最新データをもとに動物行動学で読み解く、「色気」「魅力」「相性」の正体。「遺伝子の企み」がここまでだったとは!次々常識が覆される高揚感あふれる一冊。


(目次ー引用)
第1章 人類最大の発明と繁殖の掟;
p20:男を惹きつけ、なおかつ受け入れていることができるというのに妊娠しないーそういう摩訶不思議な態勢を編み出したのが、人間の女。
p25:ベイカーとペリスの「サクション(=吸引)・ピストン」仮説→人間のペニスの先に返しがあるのは、前に射精した男の精子を掻き出す


第2章 女は男の指を見ている―Hox遺伝子の話;
p63:ペニスの長さと人差し指の長さに一番強い相関が現れた
p73:女は男の指を見て彼の生殖器の出来具合、生殖能力のほどを見抜いています。


第3章 ハゲの発するメッセージ―テストステロンの話;
p76:男性ホルモンの代表格


第4章 「選ばれし者」を測ってみると―シンメトリーの話;
p104:体がいかに左右対称か。
p120:(テストステロン・レヴェル は 男の魅力 にするが、シンメトリー(免疫力) を抑制する という三つの要素は、三つでセット・・クルクル回る。


第5章 いい匂いは信じられる―HLAの話;


第6章 浮気をするほど美しい―浮気と精子競争の話;
p162:いわゆる「草食系男子」とは、精子競争が行われなくなったことによる結果:避妊具を使い夜這いもなくなって、精子競争力に優れた男が有利に子を残せず、遺伝的性質も残りにくくなった。


第7章 日本人はあえて「幼い」―ネオテニーの話
p180:農耕の民であり、海に囲まれているため、他の民族(特に遊牧民)からの侵略を受けることのほとんどなかった我々にとって、他人とのつきあいは自分の代だけではなく、子々孫々と続いていく。・・他人の気持ちがわかりすぎるほどわかってしまい、自分より他人の心を優先するという日本人ならでわの性質も、同じような過程を経て備わってきたのでしょう。・・国際試合でみすみす勝ちを逃そうが、日本人は心が弱い、すぎ緊張して失敗する、などと小馬鹿にされようが、異常なままで居続ければよいのです!

p187:となれば、一人一人の人間としては、自分がどんな分野に才能があるかを探すことが最も重要な課題になるでしょう。しかし、どうやってそれを見つければよいのか?その発見の方法が、「好きこそものの上手なれ」で、自分の好きな分野には自分の才能が存在する確立が大なのです。・・(才能がなければ才能のある人と近づいて子どもを生む・・才能もなければ好きなこともないなら『普通』が素晴らしい)

{6/1-2読了、記入は11}