読書録

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電子マネー革命がやって来る! フィンテックで生活が変わる、金融が変わる!

電子マネー革命がやって来る!

電子マネー革命がやって来る!

 電子マネーに仮想通貨、ICTで様々な形が生まれているが、何がどうなっているのか?本著ですざましい競争が展開していることはわかる。

 国内で電子マネーが定着させたのは、2001年に開始したJR東日本Suicaで、その後のパスモ、ナナコ、ワオンなど、ICカードの中にる古い電子マネーで、本書では、ガラパゴス電子マネーと呼んでいるp14。これが、音楽がCDからネットサービスに変わったように、「お金のストリーミングサービス」ともいえるサーバー型電子マネーに変わってきて、園田典型例がアップルペイによるSuicaの変身と紹介p15。

 このほかQUICペイやid、ソニーフェリカが搭載されたiPhone7など、ほんといろんな種類が出てきて、使う側としてはよくわかっていなかったが、それぞれ業界のさまざまな主導権争いが展開していることを、本書で知った。世界企業のグーグルやアップルもそれぞれ決済用の手段を持っていて、サイバー型電子マネー(決済の対象)が、仮想通貨(違いは為替のようにレートを設けて変動する)のようになっていく可能性もあるようでp98、どこまで理解できたかは、なかなか難しい面もある。

 最近、楽天Edyが、アンドロイド端末で新たな楽天ペイを始めて、キャンペーンをしていたけれど、その背景に、サーバ型電子マネーでないと対応できなくなると、開発したソニーから買い取った楽天が移行したp190という背景があったのかと、これも本書で知った。横浜銀行の「はまペイ」の動きなどp208、クレジット業界がどうなるかを含め、生活にも影響があるだけに、ちゃんと見ておく必要がありそうだ。北欧のスウェーデンデンマークでは、銀行が現金を扱わない、小売店が現金を受け取らないというところまで来ている、ということにも驚くp236

発刊した財界研究所のサイト→ http://www.zaikai.jp/bks.html


p32に、キャッシュレス社会の行方を占う考え方として、表になっている内容が、論点がまとまっているので以下に引用
<キャッシュレス社会を実現する四つの要因>
1.モバイルウオレットの充実
2.送金や決済の完全デジタル移行
3.モバイルポス端末の普及→p184:中国のアリペイなど値段が安く、北欧でも流行
4.カードのセキュリティ、個人情報保護、現金忌避傾向
<決済、送金業務にかかわるフィンテックの5つの視点>
1.モバイルオウレット:アップルペイ、アンドロイドペイ →p184:NFCチップ決済方式は高価で普及に限界
2.新しいポス決済:1)NFCチップ対応(コンタクトレス決済)、2)エムポス決済(インターネット型決済)
3.個人情報保護、セキュリティ、盗難防止
4.サーバー型電子マネー
5.仮想通貨とブロックチェーン技術

 対談のところで、貧困対策に、マイナンバーを使って個人の口座にサーバー型電子マネーを振り込む、というのが、確かに確実に消費に回っていくわけで、考え方として興味深かった。LINEペイやヤフーマネーも、すでに米国並に規制が外れているとのことで、はてさてどういう方向に動いていくのか、フィンテック関係は、なかなか理解が難しいところはあるけれど、実際に使ってみながら、どうなるか考えていきたい。


{2017/9/27読了、記入は10/01日曜}