読書録

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貧困と地域 あいりん地区から見る高齢化と孤立死 中公新書 2422

 日雇い労働者の街として知られる大阪市西成区の“釜ヶ崎”=「あいりん地区」(←1966年に行政が指定)の歴史や現状と課題がまとめられた一冊。2003年から大学院生としてこの地域に関わり研究を続けている関西学院大学教授の著者は、ホームレス問題や脆弱な住まい、社会的孤立など具体例を挙げながら、生活困窮者に向き合うためのセーフティネットの構築を急ぐべきだと提言している。


発刊した中央公論新社のサイト→ http://www.chuko.co.jp/shinsho/2017/02/102422.html


 この周辺地区では、インバウンドの観光客がふえてきて街の様子も変わってきているが、星野リゾートが、ことし4月24日、2022年春にJR新今宮駅前に、ホテルを開業する計画を発表するなど、さまざまな動きがある。ドラマ「アオゾラカット」( http://www.nhk.or.jp/osaka/aozora/ )でも、その変貌ぶりと魅力が伝えられていたが、5月28日に再放送があるという。

 なお、セーフティネットに取り組む団体が、キリスト教系、社会運動団体系で労働団体や官民協働体制のNPOほか複数あり、「活動理念や支援の方法が相違していることもあり、連携は乏しいp84」とのことで、あいりん地区では炊き出しを3つの団体が通年で実施していて、無料食事の機会は多いということが紹介されている。連携することの難しさは、他の分野の課題に対応する場合でも痛感するだけに、どうしたら解決していけるのか、考えさせられた。


{2017/5/12-15読了、記入は20土}