読書録

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近代日本を創った7人の女性 PHP文庫 な34-15

 広岡浅子など実在の人物をモチーフにした朝ドラが好調だったが、著者は、同じような時代に生きたすばらしい女性たちを知ってもらいたいという思いで、7人の女性を紹介する。未来に対する「ちょっぴりの期待」p9という、ドラマ化への正直な思いも打ち明けているが、確かに、こんな方がいたのか、という知ることの喜びを感じることができた。
 7人のうち、名前を知っていたのは、津田塾を作った津田梅子、作家の岡本かの子ぐらいだが、「持ち前のバイタリティと強い信念によって、この国の文化・生活に多大な貢献を果たした女性」p8のエッセンスが紹介され、確かに、ドラマで見てみたいような気がする。
 なお、序章で、現在放送中の『べっぴんさん』のモデル、ファミリアの坂野惇子に触れ、アメリカ留学から帰国した長女が、「スヌーピー」のデザインを紹介し、キャラクタービジネスに展開していくという内容が紹介されているが、放送では別のキャラクターとして出てくるが筋については結構おさえていることを、この本で知った。


発刊したPHP研究所のサイトに目次あり⇒ https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-76639-3


 知らなかった方々を、備忘録として
羽仁もと子:明治女学校で女学雑誌のアルバイトを経て、報知新聞記者となり日本初の女性ジャーナリストに。字夫婦で「自由学園」を開設する
◇福田英子:自由人権運動で1885年大阪事件で獄中に。「世界婦人」の発刊と廃刊、足尾銅山鉱毒事件の支援活動 
下田歌子:女官になり歌で才覚を表し「華族女学校」の責任者に⇒学習院で乃木と対立し今の実践女子学園創設 
吉岡弥生:東京女医学校を創設、今の東京女子医科大学に 
◇山田わか:騙されてアメリカで売春婦、帰国後、青鞜に加わり、「母性保護」で反対する与謝野晶子と論争。
p299〜東京朝日新聞の家庭欄で女性の人生相談で物議をかもした内容
⇒強姦されて妊娠した女性が、恋人に打ち明けるべきかどうか?に対して、打ち明けて産み、育てよと答える。
+賛否両論が寄せられたが、母性絶対主義を曲げなかった。




{2017/02/28-3/8読了、記入は12(日)}