読書録

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人を動かす2

人を動かす2:デジタル時代の人間関係の原則

人を動かす2:デジタル時代の人間関係の原則

セルフヘルプでなくソウルヘルプ=魂の支えになると冒頭紹介しているが、ここで紹介されている原則は、今の時代にも色あせることなく、生き方を示してくれる。ちょうどいろいろぶつかったことがあっただけに、ちょうど読み進めていて、自分のやり方の過ちに気づくことができた。自分がいくら正しいと思っていても、議論するのではなく、相手の立場にたって、良い点を見つけてやる気を出してもらう。ついつい忙しさや思うようにいかないことが多い中で、腹を立てがちになるが、この本で紹介されている事例を思い起こし、常に自戒する必要がある。


(目次ー引用)
はじめに カーネギーのアドバイスはなぜいまなお重要なのか;
△一触即発の時代に、コミュニケーションの正確さはかつてないほど重要に。
△人を動かす力が最も大きくなるのは、あなたが1何かをしてあげたために、2.人柄のために、人があなたに従う2つの場合。
p15:消費者のほしいものを会社が決めた時代は終わった。いまは消費者がデザインや、製造・販売に決定力をもつ時代だ。
p17:どんなメディアも、役立つかどうかは意味にかかっている。
p24:「専門的な知識に加えて、考えを表現する能力、リーダーシップをとる能力、そして人々の熱意を引き出す能力をもつ人間が、経済的な成功へと向かう」


◇Part1:人づき合いの三原則;
1 ブーメランを埋めよ:p28:批判しない、非難しない、小言も言わない。(例:リンカーンが作戦失敗のミード将軍に怒った手紙を書いたが出さなかった):人から非難されたい人間はどこにもいない。
p40:必要なのは、謙虚な広い心をうまく伝える控えめな言葉だ。
2 美点を肯定する:★p50:エド・フラー『最高のサービスを実現するリーダーシップ』より「相手に敬意をもち、高く買っていることを示せば、どれほど激しい対立でも解決できる」
3 強い欲求を起こす:★p58:(ジョブスは知っていた⇒)人を行動に向かって動かしたければ、まずその人のなかに深い欲求を起こさなければならないということだ。


◇Part2:人に好感をもたれる六原則;
1 相手の関心事に関心をもつ:(政治ブロガーのサリヴァンが、窓からの眺め写真投稿企画で交流)
p82:ただ相手のことをもっと知りたいとか、何か解決を手伝えないかとか、何か応援できないかという気持ちになるだけでいい
p86:要するに、相手から関心をもっていもらいたければ、まずこちらから相手に真剣に関心を寄せることである。
2 笑顔を忘れない:△ネットワークの統計分析から、笑顔の人は友達が多い△書いた言葉でほほえめば、相手の幸福を大事に思っていることが伝わる。
3 名前をよぶ:△役職でなく名前で呼ぶというひと手間かければ好意的な目で見てもらえる
4 話を聴く:△顧客の声に耳を傾けることを通した長期的な関わり合いの構築、継続的な関係性を築く。△誠実な気持ちで質問するなら真実…敬意と関心を持って質問するなら失敗しない…毎日5人に質問つきのコメントや返信を送る。
5 相手にとって重要なことを話題にする:★p134:真の影響力は、個々の相手とつながり、その人間関係を育て、彼らの人生に本当に価値あるものをもたらし、彼らのためになるいろいろなことをするところから生じるのだ。その結果、あなたが何かを頼むときがきた際に、手を貸してくれる誰かがいる…気にするべきは誰とつながるかだ。
6 他人をちょっと幸せにする:p140:多くを売ろうとするのではなく、人をちょっと幸せにするような、小さな意味深いことをしようとした。心を込めてまかれた小さな種が、大きな収穫をもたらしたのである。←百貨店の例
★p142:(キリストの言葉)「人からしてほしいことを、人にしてあげなさい」これが人間の歴史のなかで、黄金律と呼ばれてきた唯一の法則である。


◇Part3:信頼を築く十原則;
1 議論しない:△自分を曲げないより相手を尊重して交渉する方が長い目で見れば効果的。
2 「あなたは間違っている」と決して言わない:(例・エスター・ジョレス:頭を白紙にして臨む⇒ハリケーンカタリーナへの特別報道対応で経理と制作が対立した際、「もし自分が違うやり方をしていたら他部門の仕事がうまくいったと思われるところは何かあったか?」解決策を見出す・議論には心を大きく開いて望むべき。
p170:たとえあなたは正しく、相手は間違っていたとしても、その人の自尊心を傷つけたり、人間関係を永久に損なったりすることに何の価値があるだろう…反論しない。質問して意見を聴く。そして何よりも、相手の立場に身を置いて状況を考え、敬意を示す。そういう謙虚な姿勢が、思いがけない人間関係と、思いがけない協力と、そして思いがけない成果につながる。
3 間違いを潔く認める:p177:デジタル時代に、過ちを潔く認めるという原則…納得のいく言葉できれいさっぱり謝る。△正直に告白したことで、思いやりと寛容さにふれた…真実には人を自由にする力がある
4 親しみをこめて話しかける:p188:競争に勝つ見込みがあるのは、昔ながらのマナーを大切にして、誠心誠意お客さんを大事にする会社だけになりつつある。
5 共感を得る:p198:やりとりをイエスではじめ、イエスを維持したければ、コミュニケーションをとおして相手が求めるものを提供していかなければならない。
6 手柄をゆずる:△最悪のリーダーは、手柄を独り占めにし、失敗すると責任を他に押し付ける。△手柄を人にゆずればゆずるほど、人びとの記憶に残り、結局は自分が手が柄を立てる
7 人の身になる:p205:人を思いやることは、人間関係に宿る富を一瞬にして引き出す。(例;誤審の野球審判が謝罪した)
8 気高い精神に訴える:p224:人と真につながるには、その将来の高潔さをたたえなければならない。
9 物語を共有する:△デジタル時代には、どんな人どんな奮闘などありのままみせて、他の人々と共感でつながり、より親密な友情を結べるようなチャンスがいくらでもある。
10 対抗意識を刺激する:


◇Part4:人を変える八原則;
1 まずほめる:△ほめ言葉は正直な心からの言葉で、自然に次の話題へ、あとは『批判でなく建設的なアドバイスをする。
2 自分の過ちを話す:⇒他人に行動を改めさせる効果がある。健康・潜在力研究所(IHHP)の調査で、出世につながる要素は「自分の過ちを率直に認められること」だったp254
3 過ちは穏やかにたしなめる:自信と熱意をすみやかに取り戻させること
4 命令せず、質問する:
5 恥をかかせない:p276△シャーリーン・リー『フェイスブック時代のオープン企業戦略』より回復力の強いチームを作る5要素⇒1失敗を認め、2対話で信頼関係、3失敗と人を切り離し、4失敗から学び、5リスクと失敗に対応するシステムをつくる+デジタル時代には他人の名誉を傷つけないことがきわめて重要。
p280:文字のコミュニケーションは、ほめ言葉や建設的なアドバイスだけに使うべき
6 ほめて伸ばす:△組織管理効率化推進センターによるほめ方への助言⇒1.心からほめる、2.その場でほめる、3.具体的にほめる、4.大勢の前でほめる⇒励ますことで精神的なたくましさを育てる。
7 名声にこたえさせる:p298:人の行動を変えるには、その人がこたえるべき高い名声を与えて、敬意を示すことである。
8 共通の立場でつながる:p304△ファンがSNSで直接意見を言えるようになり、透明性、到達性、そしてオープンであることがいままでよりずっと重要になった。
p307:やる気にさせる5項目△1.誠実であれ、2.相手の立場に身を置く、3.提案を実行することで相手にどんな利益があるかを考える、4.利益と相手が求めているものとを一致させる、5.要求を出す際、それが相手の利益になることがわかるように話す。
p308:(ウエブ、FB、ブログ、ツイッターマーケティング戦略の中心にすえ、他の販売努力と組み合わせて使う)リチャード・ブランソンは肝心なのは単なる取引道具にせずに、コミュニケーションの場として常に大きく開いておくこと…会社と顧客のアイディアも瞬時にかつ常時に接触するのが特例でなく通例に。
p310:常時つながあっているということが普通になった今日、リーダーとの距離がもたらすものは…人間関係的に近いかどうかが大事だ…もちつもたれつお互いの利益を目指すことだ…
★結局のところ、このデジタル時代に人と友になり人を動かす技術なるのは、ひとことで言うなら、共通の立場でつながり、つながり続ける努力である。★


{8/26-9/1読了 記入は9/2、7追記}