読書録

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 日本人へリーダー篇

日本人へ リーダー篇 (文春新書)

日本人へ リーダー篇 (文春新書)

歴史の教訓から、柔軟な思考法と想像力の大切さを繰り返し説いている。

ユリウス・カエサルの言葉
「人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。
多くの人は、見たいと思う現実しか見ていない」
文藝春秋の連載をまとめたとはいえ、この文言が、本著では、p12.p182.p233と、3回も出てくる。
それほど、肝に銘じておきたいということであろう。

また本著には、1993年防衛大学の卒業式での送辞が再録され、当時を思い出して懐かしく感じた。
アレクサンダー大王ハンニバルスキピオユリウス・カエサルが劣勢でありながら勝った有名な戦闘では、
『(P69〜)他者が考えつくことと同じことを考えていたのでは、絶対に勝てない。疑問を常にいだき、その疑問を他者が考えつきもしなかったやり方で解決していく。それには思考や発想の柔軟性こそが不可欠で、これこそが勝敗を分ける鍵になるのです。』

p97:想像力も筋力に似て、訓練を重ねていないと劣化してしまう。だからであろうか、学校秀才には想像力に欠ける人が少なくない。
「いかなる分野でも共通して必要とされる重要な能力が、一つある。それは想像力だ」
とは私の言ではなく、5百年昔にマキアヴェッリが遺した言葉である。「自分ならばどう考えるだろうか」を、あらゆることのスタート・ラインにしてみてはどうであろうか。

また、(ギリシャ神話でトロイの王女の生き様→)カッサンドラになる覚悟も必要という。
現状の問題点を指摘し対策の必要性を訴えながらも、為政者からは無視されてきた人 (のことをこう呼ぶ)

まだローマ人の物語は読み始めていないが、今後にとっておこう?

{2/7-9読了、記入は2/19}