読書録

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ヤフートピックスを狙え

ヤフートピックスを狙え―史上最強メディアの活用法 (新潮新書)

ヤフートピックスを狙え―史上最強メディアの活用法 (新潮新書)

山口の白いイチゴや、鳥羽水族館の水中成人式、神楽坂の森伊蔵チョコなど、ヤフートピックスに取り上げられて知名度が広がり、販売促進につながった実例などを引きながら、いかに影響力があるか、どんな話題が取り上げられやすいか、などを解説している。

ヤフーをネットの入り口にした場合にすぐに飛び込んでくるのが、このトピックスだが、確かにタイトルは13字で、魅力があればクリックするが、そうでもないと見ることはない。楽天にも同様の記事コーナーがあり、ヤフーは硬いネタもあるのに比べて、楽天は柔らか芸能関連が多いかと思っていたら、ヤフーでは、政治経済などのニュースもきちっと取り上げているということを知った。


「いつでも」「どこでも」「だれでも」が可能なネットを利用して(p26)、タダで広告宣伝ができるわけだから、これを利用しない手はないだろうと思うとともに、まさに、テレビや新聞といった存在からネットに広告の比重は移っていくということを実感させられた。ただ、一日約3500本のニュースのうち、トピックスに選ばれるのは、50〜60本で、1.5%の狭き門だという。(p47)

p49:(1969生まれ同志社大卒読売から1998年ヤフーに入社した奥村編集部部長があげる掲載方針)四本柱
→1.ユーザーの利益、2.中立性、3.新しい見せ方、4.広く.・深く・早く

p51:トピックスのジャンル分け8つ+1
→国内、海外、「経済」、エンターテイメント、スポーツ、コンピューター、サイエンス、「地域」+「写真ピックアップ」→「 」が話題づくりの参考に

p54:ヤフートピックスの特徴
・トップニュースを見出し全角13字で、華美な修飾はなし、四本柱の方針
・8本の並びは「硬⇔軟」のグラデーションで、選抜は人間によるアナログ作業
・これまで埋もれがちだった地方や地域ニュースに光をあてる


本著で紹介されている、トピックスに取り上げられる話題というのは、すなわちメディアでも取り上げられる可能性がある話題で、『多くの人たちの関心を集められそうな「変化」のこと』(p62)=ニュースというのは、その通りだろう。


その中でも、主語が無名でマイナーなニュースを拾い上げさせるための手法として、ヤフートピックスの話題を分類して、1.挑む・挑ませる、2.見た目、3.組み合わせ、についてそれぞれ詳しく分析している。


さらに、話題に載せるために、1..知人にメディア関係者がいないか考える、2.興味を持ってくれるメディアを自分なりに選別する、3.それでも反応がなければ広く情報を撒いてみる+ニュースの書き方として、1.綺麗なリリース、2.A4一枚にまとめる、3.余計な修飾語は不要、4.嘘は絶対書かない、5.基本情報は正確に書く、など、実践的なアドバイスが示されている。


記憶に留めておきたい他の文言
→p142:世の中でヒットするものや話題となるものは、総じて「ひと言」で説明できるという特徴がある。
→p172:情報が集積し、情報の頻繁な交換や更新が行われるネットの上で、偽物の情報や情報操作が通用するはずもありません。


そういえば、ヤフートピックスの作り方、という新書もあったようなので、こちらも機会があったら読んでみたい。

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