ヒゲのウヰスキー誕生す

本格的なウイスキーを日本で作ろうと大正時代にスコットランドにわたり、そこで生涯の伴侶を得て、帰国後も夢の実現のために、努力した「マッサン」と「リタ」の生きざまを、国産ウィスキー誕生の歴史とともに描いた作品。

最も印象に残ったのは、「マサタカさんは大きな夢に生きていらっしゃる。その夢は日本で本当のウイスキーを造ることですね。わたしもその夢を共に生き、お手伝いしたいのです」p128というリタの言葉だ。当時珍しい国際結婚には周囲も反対した中で、二人は強い絆に結ばれながら、困難を克服していく。

留学させた摂津酒造の阿部社長の懐の深さやその後の対応にも心打たれるところがあった。

『海賊と呼ばれた男』の体裁とは違って、会社名や登場人物が実名で出てくることから、小説というよりドキュメンタリーに近いのかどうか・・初めて接しただけに、別の本にも、もう少しあたってみたい。

{7/12-16読了、記入は22}

読書録