読書録

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シャドウ

シャドウ (創元推理文庫)

シャドウ (創元推理文庫)

このところ小説を読めていなかったところ、大賞を受賞している著者に興味があり、裏表紙の“驚愕の真実”というところに惹かれて読んでみた。とても面白く、読み出したら一気にラストになっていた。ネタバレになるので筋は書かないけど、騙されたのかと思いつつ、結末はある程度、希望も持てる印象あり。

なお、タイトルの『シャドウ』については、p253:「投影する相手のことを、そう呼ぶんだ。…」というところか。精神医学的にどうなのか、よくわからないところがあるが、闇が深いとは思う。

また、宮沢賢治の『よだかの星』が、冒頭「今でもまだ燃えています」と文章が引用され、本文中でも母が好きな本として何度か出てくる。自分も少年時代に読んだこの本の内容が、それこそフラッシュバックのように思い出されたところもあったのは、不思議な印象を受けた。

(扉ー要旨)
人は、死んだらどうなるの?―いなくなって、それだけなの―。その会話から三年後、凰介の母は病死した。父と二人だけの生活が始まって数日後、幼馴染みの母親が自殺したのを皮切りに、次々と不幸が……。父とのささやかな幸せを願う小学五年生の少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは? 
いま最も注目される俊英が放つ、巧緻に描かれた傑作。本格ミステリ大賞受賞作。

{2/15ー16読了、記入は同日}