塩の街 有川浩

塩の街 (角川文庫)

この読書録を検索してみると、著者の本を読むのは４年ぶりになる。

「書きたいように書こう」というデビュー作になっただけに、原点というか、ＳＦ的設定でありながら、ほろっとする恋愛小説にもなっていて、味わい深いものがある。

女子高生の真奈と自衛官の秋庭二尉、塩害という事態に「愛は地球を救う」(p238、ことになるわけだが、「そもそも同じ極限下にあった場合、女の方が生命力が強いんだ」(p210）というところにも、実生活から妙に納得する。

p432:「世界が終わる瞬間まで、人々は恋をしていた。
その中の一つの恋が、世界を救った。
そのことを僕はこれから書こうと思う」ー高橋ノブオ

恋って、いいですね。

{8/13〜24読了、記入も同日}