- 作者: 荒木源
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/02/05
- メディア: 文庫
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奇想天外なお話なんだけど、仕事のあり方、家事と子育てについていろいろと考えさせてくれるとても面白い小説でした。(ネタバレあり)
離婚して保育園に通う友也君を育てている遊佐ひろ子さんが、江戸時代からタイムスリップしてきた旗本の木島安兵衛と出会う。安兵衛は、男と女の役割について分相応にという考えを言いつつも、住まわせてもらっているお礼から掃除や料理など家事に取り組み、とりわけお菓子づくりでは才能を発揮してテレビにも出演し、優勝して人気ものになる。疎遠になりかけたところで・・・とといった感じなのだが、最後に自分の申し出て子どもとの生活を大切にする、というところには、今の時代、仕事と子育てを両立させることは難しいのかなあ、と嘆息してしまうところが、少し悲しかった。
p134:でも、忙しくなって改めて分かったこともある。やっぱり仕事は面白い、ということ。そして、いい仕事をするためには、家庭をかまっていられない時もあるということ。
働いて人に認められること。と 子育てとの両立をできる社会になりますように。
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